1. サイトトップ
  2. 国・地域別に見る
  3. アジア
  4. タイ
  5. マーケティング情報
  6. 日本産および日系企業現地生産品小売での販売動向 ‐ タイ国内の小売店における日本産、日系企業の現地生産品、他国産の競合状況
市場・トレンド情報

日本産および日系企業現地生産品小売での販売動向 ‐ タイ国内の小売店における日本産、日系企業の現地生産品、他国産の競合状況

2010年12月
分野:食品・農林水産物

タイは農林水産業が盛んで、大部分の食品はタイ国内で供給可能だ。一方、多くの日系企業もタイに食品加工工場を構えており、タイ国内へ販売すると同時に海外にも輸出している。このように、タイ国内の小売店で販売されている食品は、タイ国産、海外からの輸入食品で構成されている。以下、品目ごとに小売店店頭における競合の状況を説明する。

小売店店頭に並んでいる米のほぼ全量がタイ産である。一般的なタイ人が消費するのは長粒種米で、低価格の物ではキロ当たり10バーツ、高級なジャスミンライスになるとキロ当たり20バーツするものもある。なお、バンコク市内の高級スーパーマーケットではタイ国内で生産された短粒種米も販売されており、キロ当たり約50バーツである。日本人が買い物に訪れるスーパーでは、わずかながら日本から輸入された短粒種米も販売されているが、キロ当たり約360バーツと高く設定されている。タイ人消費者も日本料理を自宅で作るために、日本米を購入することがあるが、日本産米を購入するタイ人消費者はごく一部である。なお、2010年の日本米の輸入量は16トン971キロ、金額は163万バーツであった。
野菜
店頭に並んでいる野菜の大部分はタイ産である。日本人が買い求める野菜に関してタイ国内で栽培できないものは山芋ぐらいで、きゅうり、かぼちゃ、なす、キャベツ、オクラ、アスパラガス、大根などはすべてタイ国内で生産されている。なお、日本食の需要が増えてからは、日本食用に大葉、白ねぎ、ごぼうもタイの北部で生産されており、これらも輸入品が販売されることは少ない。ただし、にんじんはオーストラリアから多く輸入されており、たまねぎ、にんにくは中国産が店頭に多く並んでいる。
果実
タイでは熱帯果実の栽培が盛んであり、バナナ、パイナップルなどは年中店頭に並んでいる。一方、りんご、いちご、なし、かき、もも、ぶどう、メロンは、タイ国内での栽培が難しいため輸入品が店頭に並んでいる。りんごは大部分が中国、米国からの輸入であり、高級小売店では日本産のりんごも販売されている。いちごはタイ国内でも北部でわずかながら生産されているが味は酸味が強く糖度は低い。日本産いちごは甘みが強く、タイの消費者にも好評である。ほかには、オーストラリア、ニュージーランド、米国、韓国からも輸入されている。なしは中国からの輸入が多く価格も低いが、日本産、韓国産も店頭に並んでいる。柿は日本、ニュージーランド、韓国から輸入されているが、特に日本産の柿はタイの熱帯果実にはない食味であり、タイ人消費者から人気が高い。ぶどうはタイ国内でも生産されているが、気候および栽培方法のため甘みが少ない。メロンはタイ国内でも最近生産されるようになり、一時期と比べると糖度の高いメロンが栽培されている。
日本酒
日本から多くの銘柄が輸入されている。タイ国内でも「忍」という銘柄の日本酒が生産されていたが、最近は目にしない。2010年の日本酒の輸入は240キロリットル、金額にして2,926万バーツだった。
焼酎
焼酎はタイ国内でも米や芋焼酎が生産されている。日本から輸入されているほかにも、ベトナムで生産された焼酎がタイにも多く輸入されている。2010年の焼酎の輸入は、日本からは5万418リットル、金額にして1,317万バーツ、ベトナムからの輸入は9万9,368リットル、金額にして542万バーツであった。価格帯ではタイ産とベトナム産が競合している。
水産物
日本食に使う水産物に関してタイ国内で調達できるのは、いか、えび、たい、まぐろ、きす、はた、あじで、その他のまぐろ(トロ)、はまち、ほたて、さんまなどは日本から輸入されている。サーモンはノルウェー、チリなどから多く輸入されている。
畜産物
鶏肉、豚肉はタイ国内で調達可能で、店頭に輸入品が並ぶことはまれである。牛肉に関しては、一昔前までは輸入品がほとんどであったが、今では欧米の肉牛品種の交雑種がタイ国内で飼育されており、肥育管理もされていることから比較的良質な牛肉がタイ国内で調達できるようになっている。
調味料
しょう油はタイ国内でも生産されているが、日本およびシンガポールから輸入が量、額ともに多い。2010年のタイにおけるしょう油の輸入量は、日本が1,369トン、1億6,829万バーツで、シンガポールは1,867トン、1億1,966万バーツだった。
うどん、豆腐、納豆、漬け物、味噌などの加工食品
タイ国内にもこれらの加工食品を製造しているメーカーが存在しているが、日本からの輸入品も店頭に並んでいる。タイ産は全体的に価格が低いが、食味などは日本産に劣ることが多い。

(バンコク・センター)