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市場・トレンド情報

報道等にみられる食に関するトレンド

2010年10月
分野:食品・農林水産物

オーガニック料理店のブームはまだか? ‐ オーガニックに対する意識が芽生えるにはまだ時間がかかる見通し

2010年10月4日付「マネージャー360°」誌の記事「オーガニック料理店、成功するためには忍耐が必要」では、「タイにおけるオーガニック料理店は増えているが、これらの店が十分な利益を得て、事業を続けるためには、適切なマーケティング戦略、顧客から評価が得られるまで耐え得ることができる潤沢な資金源が必要である」と、オーガニック料理店をオープンしようと考えるSME事業主に警告している。

オーガニック料理店、コストが最大の課題

タイ国レストラン協会の調査によると「成人消費者の67%がオーガニックフードに関心を持っており、食品メーカーや外食店もニーズに応えるために、野菜および鶏卵などオーガニックフードを生産している。このため毎年オーガニックフードの生産量は増えている」という。このように成長しているオーガニックフードだが、多くの課題も抱えている。最も大きな問題はオーガニックフードの価格が高いため、それを加工し消費者に提供する外食店は一般料理店に比べて料理の価格が高くなるという点である。また、オーガニックフードを提供するための無農薬の材料も安定調達が難しい。材料の調達が難しくても、毎日のようにメニューの価格を変えることはできないため、調理師はコストを調整しながら一定の質の料理を提供するという難度の高い技術を備えていなければならない。消費者は、オーガニック野菜が一般の野菜より15%以上価格が高いと嗜好品ととらえてしまう。オーガニックフードをタイ人消費者がコストに見合うと評価する価格で提供できるかどうかが最も大きな課題である。

また、タイのオーガニックフードを提供する外食店で忘れられがちなのが、ウェイトレスなどスタッフへのコンセプトの徹底である。オーガニックフードは健康がセールスポイントであるため、料理を給仕するウェイトレスも健康的かつフレンドリーな接客を行うべきである。ウェイトレスが健康的でなければ顧客に対する店の説得力は激減してしまう。タイでは有機農産物の認証制度も存在するが、その内容は十分に整備されているとはいえない。消費者への啓蒙を続けるとともに、政府による認証制度を整備する必要がある。

タイ人消費者のグリーンプロダクトに関する意識

2010年10月12日、タイ国環境省ウェブサイトに掲載された同省研究員スプラニー・ブンルアンルンタナー氏のコラム「タイ人のグリーンプロダクトに関するトレンド」では、近年のタイ人消費者の環境保護を意識した商品(グリーンプロダクト)を買い求めることに対してどのような意識を持っているか報告されている。

まず、国際的なマーケティング調査会社ニールセンが2007年に行った調査が取り上げられている。それによると調査対象となったタイ人消費者の88%が店を選ぶ際「コストに見合ったサービスを受けられるかどうか」を最も重要な判断基準として選んでおり、「リサイクル包装を使っているかどうか」を最も重要な判断基準としている消費者は調査対象の29%に過ぎなかった。

次に2009年に行われたタイの名門国立大学チュラロンコン大学商業学部マーケティング学科の大学生が、大学生300名に対して行った調査結果を取り上げている。それによると、回答者の大部分が「環境保護を意識した商品を選んで購入する」と回答している。一部の回答者は「環境保護を意識した商品を購入しない」と答えていたが、その理由として「そのような商品がなかなか売られていない」「そのような商品は価格が高い」ことを挙げていた。

スプラニー氏のコラムは「大学生に対する調査では、グリーンプロダクトに関する知識が増えつつあるが、より知識を国民全般に広めるとともに、実際に行動を起こすよう啓蒙を続けていく必要がある」とまとめられている。

(バンコク・センター)