1. サイトトップ
  2. 国・地域別に見る
  3. アジア
  4. タイ
  5. 特集:タイ政治情勢に関する情報
  6. バンコク市内の日系企業は在宅勤務許可や勤務時間短縮などで対応‐反政府デモ継続‐

バンコク市内の日系企業は在宅勤務許可や勤務時間短縮などで対応‐反政府デモ継続‐(タイ)

2014年1月14日

1月13日に「バンコク封鎖」として、市内各所で道路封鎖を伴う大規模集会を決行した反政府デモ隊は、翌14日も、市内主要交差点に設置した活動拠点を中心に、集会を継続した。また一部のデモ隊により税関局が包囲され、正面出入り口が一定時間封鎖される事態などが発生した。ただし、輸出入許可や通関手続きの機能は維持されている。日系企業からは、従業員の通勤時の混乱を避けるため、在宅勤務の許可や勤務時間短縮によって対応する事例などが報告されている。

<行政機関はバックアップオフィス対応>
インラック暫定首相の辞任と下院総選挙(2月2日に実施予定)の延期、人民評議会(People's Council)への政権移譲を求める反政府デモ隊は1月14日、前日夜のステープ元副首相(反政府デモ隊リーダー)による「交渉も妥協もしない。最後まで戦う」という宣言通り、前日からの反政府デモ集会を継続した。

また、1月13日の商務省、労働省の包囲に続き、14日早朝には税関局に向けて行進を行い、午前中のうちに同庁舎を包囲した。一部のデモ隊は、外務省や工業省へも行進を続け、建物の一部を包囲した。外務省や労働省をはじめとする複数の省庁は、バックアップオフィスに機能を移転させるとともに、関連サービスの情報を入手するための緊急ホットラインを開設し、周知に努めている。

そのほか、当地ジェトロ事務所が確認したところによれば、商務省国際貿易振興局(DITP)は、一部の幹部を除き、1月13~15日の3日間について在宅勤務を推奨している。また、外資誘致や投資認可の窓口機能を有するタイ投資委員会(BOI)は、1月14日および15日について、アクセス面で支障のあるバンコク北部の本部事務所を閉鎖し、一部の職員をワンスタートワンストップ投資センター (One Start One Stop Investment Center:OSOS)にシフトさせる形で投資家への対応を行っている。

バンコク日本人学校は、1月13日に続き14日についても臨時休校としたが、1月15日より再開することを発表している。

<通関業務は平常通りのオペレーションを維持>
当地日系物流会社は14日、デモ隊が税関局を包囲したことによる税関手続き等への影響について、「庁舎の正門がデモ隊に制圧され、出入りができない状況が生じたものの、裏門から出入りが可能であった。庁舎内では平常通りのオペレーションが行われている。そのため、出入り面での不便はあるものの、実質的な手続き面での支障は出ていない」と話している。またクロントイ港やバンコク港へのアクセス道路は平常通りであり、問題は生じてないという。

バンコク市内にオフィスを有する日系企業の対応状況については、「オフィスへの出勤を従業員の当日朝の判断に委ねている」、「必要に応じて勤務時間の短縮を行っている」、「パソコンを携行させ、出勤に支障がある場合に在宅勤務が可能な体制を取っている」などの事例が報告されている。当地ジェトロ事務所が13~14日にかけて数十社の企業にインタビューした限りにおいては、事務所の休業や移設などの事例は把握できておらず、当面のところは様子見の対応を取っている状況がうかがえる。

なお当地報道によれば、反政府デモ隊は1月15日、主要拠点の一つであるアソーク交差点からスクンビット通りを東方面へ、市内最大の日本人居住地区(プロンポン、トンロー、エカマイ地区)へ向かうデモ行進を計画しており、同地区において交通渋滞や騒音などの悪影響が懸念される。

(伊藤博敏、若松寛)