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外資に関する奨励

最終更新日:2016年03月31日

奨励業種

奨励業種は、製造業、農業、観光業(ホテル業を含む)と特定サービス産業およびR&D(研究開発活動)、職業訓練事業、環境保護事業、国際調達センター、地域流通センター、地域統括会社、マルチメディア事業などである。

マレーシアでは、1986年投資促進法(Promotion of Investment Act, 1986:PIA)、1967年所得税法、1967年関税法、1972年売上税法、1976年物品税法、1990年自由地域法(集合的に「法令」)など、さまざまな法令において、税制上の優遇措置が与えられる。これらの優遇措置は、奨励業種である製造業、農業、観光業(ホテル業を含む)と特定サービス産業およびR&D(研究開発活動)、職業訓練事業、環境保護事業を対象としている。
税制上の優遇措置の申請先は、マレーシア投資開発庁(MIDA)である。

優遇措置の詳細および1986年投資促進法に基づくパイオニア・ステータスまたは投資控除(ITA)の対象となる奨励事業および奨励製品リストは、マレーシア投資開発庁(MIDA)のウェブサイトから見ることができる。

マレーシア投資開発庁(Malaysian Investment Development Authority:MIDA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
E-mail:investmalaysia@mida.gov.my

投資促進、奨励事業・製品 "INCENTIVES FOR GENERAL INVESTMENT, PROMOTED ACTIVITIES/PRODUCTS"  (95KB)

サービス部門向け奨励策 "Incentives for Services Sectors "  (332KB)

各種優遇措置

奨励業種では、法人税免除、または投資控除等の法人税に関する優遇措置などが受けられる。

1. 税制上の優遇措置
(1) パイオニア・ステータス
パイオニア・ステータスを認められた企業は、生産開始日と認定された日から5年間にわたり、法定所得の70%が免税となる。また、免税所得から分配された配当金も免税となる。

奨励事業をサバ、サラワク等の大型長期開発地区((6)大型長期開発計画(コリドー開発)参照)の奨励地域に立地する場合、またハイテク事業として定められている事業(最先端の素材産業、医療関連機器産業、バイオテクノロジー、代替エネルギー産業等)を行う場合、法定所得の全額免除が認められる場合もある。

さらに国家的・戦略的に重要なプロジェクトには、所得税の全額免除が10年間認められる場合がある。その例としては、自動車産業等の広範な産業間連携を創出するプロジェクト、また、経済に大きな影響を与えることができる、多額の設備投資や高度科学技術を伴うプロジェクトが挙げられる。

パイオニア・ステータス期間中に企業で発生した未処理損失および未処理控除は、繰越して、パイオニア・ステータス後に、同一の奨励事業または奨励製品に関する事業の所得からの控除が認められる。


(2) 投資控除(ITA)
パイオニア・ステータスに代わる手段として、企業は投資控除(Investment Tax Allowance:ITA)を申請することができる。ITAが認められた企業は、最初に適格資本的支出(認可プロジェクトで使用される工場、プラント、機械、その他の設備に対する支出)が発生した日から5年以内に発生した適格資本的支出に対して、60%の控除が得られる。この控除額で各年度の法定所得の70%を相殺することができ、未利用の控除額は、全額が利用されるまで、翌年以降に繰越すことができる。

上記(1) に記載した奨励地域における事業、ハイテク事業、国家的・戦略的に重要なプロジェクトには、最初の適格資本的支出が発生した日から5年以内の適格資本支出に対する100%の投資控除が認められる場合がある。

観光業の振興として、4ツ星、5ツ星ホテルの優遇措置の申請期限は、2013年12月31日までであったが、2014年予算案において、2014年をマレーシア観光年とし、2016年12月31日まで延長された。


(3) 再投資控除(RA)
操業開始から最低36カ月間(2008賦課年度までは12カ月間)を経ており、かつ既存事業を拡大、近代化、自動化するため、または既存事業の活動を同産業内の何らかの関連製品に広げるために、適格資本的支出が発生している製造会社は、再投資控除(Reinvestment Allowance:RA)の申請ができる。

再投資控除は、当該企業で発生した適格資本的支出に対する60%の割合で認められ、各賦課年度の法定所得*の70%と相殺することができる。未利用の控除額は、全額が利用されるまで、翌年以降に繰越すことができる。再投資控除は、申請開始年度より連続した15賦課年度の期間に行われた適格資本的支出が対象となる。

企業は、パイオニア・ステータスの失効前に再投資を行なう意向であれば、パイオニア・ステータスの取消しを申し出て、再投資控除の資格を取得できる。

2015年10月の2016年の予算案発表と同時に発表した税制改正により、2015賦課年度まで連続した再投資控除を終了した会社でも2016賦課年度から2018賦課年度までに行った再投資について、「特別再投資控除」が認められることとなった。対象分野は次のとおり。
a. 製造業
b. 農業のうち、以下に該当するもの
・コメ、トウモロコシの生産
・野菜、塊茎類、根菜類の生産
・果物の生産
・畜産
・水産物の養殖
・財務省から承認を受けた事業

* 2015賦課年度より、会社の法定所得ではなく、再投資控除対象事業の法定所得のみが相殺の対象となった。


(4) 拠点機能に対する優遇措置
2015年5月1日より、マレーシアのグローバルビジネス拠点機能強化に向けて、新しい税制優遇措置「プリンシパル・ハブ・インセンティブ (Principal Hub Incentive)」が導入された。
プリンシパル・ハブとは、グローバルビジネスおよびオペレーションを行う拠点として、マレーシアでリスク管理、方針決定、戦略的事業活動、貿易、金融、人事などに関する運営、サポートを行う法人と定義されている。
プリンシパル・ハブとして認められた法人は、法人税率について0~15%の優遇税率が適用される。優遇税率は、従業員条件、最低事業支出額などによって異なる。最低払込資本は250万リンギ、最低年間売り上げは3億リンギ(物品取引法人に適用)で、100%外資保有が可能である。申請先はMIDAで、申請期間は2015年5月1日~2018年4月30日。


(5) マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)に対する優遇措置
マルチメディア・スーパー・コリドー(Multimedia Super Corridor:MSC)とは、アジアにおけるIT開発の拠点として、マルチメディア製品やサービスを創出、流通、利用する場をマレーシア政府が提供するもの。
マルチメディア開発公社(Multimedia Development Corporation:MDeC)により、Cyberjaya、Kuala Lumpur City Centre、Technology Park Malaysia、ペナンのBayan Lepas、ケダ州のKulim Hi-Tech Park等がサイバーシティとして認められている。ロケーションの詳細は、次のウェブサイトで見ることができる。
MSC Malaysia "List of MSC Malaysia Cybercities and Cybercentres外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"

MSCステータスはMDeCを通じ、マレーシア政府により認定され、そのステータスを取得した企業は、一連の優遇措置を受けられる。
a. パイオニア・ステータスが付与され、10年間にわたり、法定所得の100%に対して免税措置が受けられる。または、5年以内に発生した適格資本支出に対して100%のITAが認められ、当該企業は、この控除額で各賦課年度の法定所得の100%と相殺することができる。
b. 100%外資保有可能
c. 必要に応じた外国人知的労働者の雇用(就労枠および就労ビザが承認)
d. マルチメディア関連機器の輸入関税免除
e. 研究開発助成金が受けられる(マレーシア資本がマジョリティを占めるMSC企業対象)


(6) 大型長期開発計画(コリドー開発)
地域格差是正を目的に、政府は第9次5カ年計画(9MP)で、国内5カ所を指定し、長期の大型開発計画を進めている。
各コリドー開発監督官庁では、それぞれインセンティブを用意し、外資を歓迎している。
マレーシアの大型長期開発計画PDFファイル(141KB)  


(7) 財務管理センター(Treasury Management Centre:TMC)に対する優遇措置

企業が地域の財務管理を行うセンターとしての財務管理センターは、次の優遇措置を享受できる。

a. TMCが関連会社に次の適格財務サービスの提供で得る所得について、法定所得の70%を5年間免税。
・マレーシア国内外の関連会社に適格サービスの提供で得るフィーとマネージメント料
・マレーシア国内外の関連会社への貸付で得た利息収入
・グループ内の余資運用の一環として、国内認可銀行への資金預託や短期投資(国内外)で得た利息収入と利益
・グループのリスク管理(為替リスク、金利リスク、商品市況リスク等)から得た為替差益
・保証料

b. TMCが適格サービスに関連して、国外銀行および関連会社からのTMCの借入れについて、その利息支払に対する源泉税の免除
c. TMCが適格サービスに関連して、マレーシアで締結したすべてのローン契約やサービス契約に対する印紙税の免除
d. TMCで就労する外国人駐在員は、課税所得のうちマレーシアに居た日数相当分のみに課税

なお、上記優遇措置は、2016年12月31日までにMIDAが受理した申請が対象である。


(8) クアラルンプール国際金融地区(Tun Razak Exchange:TRX)に対する優遇措置
クアラルンプールを銀行金融および関連サービスの国際的ハブにしようとするTRXに対し、次の優遇措置が提案されている。

a. TRXステータス会社に対し、10年間の100%免税、およびローン契約・サービス契約の印紙税の免除
b. TRXマーキー会社に対し、建物のキャピタルアローワンス(Industrial Building Allowance)および加速償却(Accelerated Capital Allowance)
c. TRX開発不動産会社に対し、5年間70%の免税


(9) 低開発地域への投資に関する優遇措置(Incentive for Less Developed Areas)
低開発地域における雇用創出と国内全域の均衡のとれた発展を目指すため、マレーシア政府は2015年5月1日から低開発地域への投資を促進する優遇措置を新設した。対象は低開発地域において製造活動またはサービス活動を行い、相当数の雇用創出と地域発展に貢献するマレーシアで設立された法人である。
低開発地域(Less Developed Areas)の定義は特に定められておらず、MIDA、州政府などの所轄官庁との協議を通じて、案件に応じて認定される。
税制上の優遇措置には、最長15年間の100%法人税免税または10年間の適格資本支出に対する100%の投資控除、土地や建物のリース、取引に関わる印紙税の免除などがある。申請は、MIDAへ行う。なお、申請期間は2015年1月1日~2020年12月31日。


(10) 自動化に関する優遇措置(Automation Capital Allowance Expenditure)
2015年度予算案において、経済成長の強化を図るため、労働集約型の製造業において、自動化を促すための優遇措置が発表された。
特に労働集約型とされるゴム、プラスチック、木材、家具、繊維の製造業を「カテゴリー1」とし、このカテゴリーでは、2015年~2017年の3年間に自動化に伴い発生する支出のうち400万リンギについて200%のキャピタル・アローワンスが受けられる。

他の製造業は、「カテゴリー2」とされ、2015年~2020年の5年間に自動化に伴い発生する支出のうち200万リンギについて200%のキャピタル・アローワンスが受けられる。
申請対象となる会社は、36カ月以上製造事業を行っているマレーシアで設立された法人で、自動化の設備は、直接製造に使用されるものでなければならない。また自動化の設備は、直接的に生産性を高め、労働者削減に結びつくものでなければならない。
生産性の効果については、マレーシア工業標準規格院(SIRIM)の認証を受ける必要がある。テクニカルでない要件についての申請はMIDAへ、機械設備の生産レベルの認証申請はSIRIMに行う。


(11) グリーンテクノロジーおよびグリーンインダストリーに関する優遇措置
再生可能エネルギーおよび省エネ事業は、2015年末までの申請についてパイオニア・ステータスまたはITAの優遇措置の対象であったが、これが延長された。このほか、省エネビル、グリーンデータセンター、廃棄物処理・管理、電気自動車関連サービス、グリーン認証およびグリーンタウンの開発などの事業についても優遇措置の対象となっている。
上記事業の優遇措置の申請は、2020年12月31日までにMIDAにより受理されなければならない。



2. 輸出奨励措置
(1) 輸出信用リファイナンス(ECR)制度
ECR制度は、直接・間接輸出業者に対して短期融資を提供する制度。融資はマレーシア輸出入銀行(Export-Import Bank:EXIM Bank~2005年12月にマレーシア輸出入銀行およびマレーシア輸出信用保険会社の合併により誕生)によってリファイナンスされた商業銀行を通じて行われ、輸出業者は、いかなる外貨建てでもインボイスを発行できるが、融資はリンギ建てにて行われる。この制度を利用するには、輸出業者が関連資料を提出し、商業銀行に輸出信用リファイナンスの信用供与の権利を、すでに確保していることが条件となる。
ECR融資には次の2種類がある(融資の最低限度額は1万リンギ、最高限度額は5,000万リンギ)。

a. 船積み前輸出信用リファイナンス
直接・間接輸出業者に対して、海外のバイヤーへの商品の積み出し前に、国内または海外の供給業者からの購入のために提供される融資。輸出受注書による方法と輸出実績証明書(CP)による方法の2つの方法があり、輸出受注書による方法では、輸出注文書または発注書を提示し、輸出受注額の95%の融資を受けることができ、また、CPによる方法では、EXIM Bankが発行するCPを提示することで、CP限度額を上限として融資を受けることができる。融資の最長期間は120日間。

b. 船積み後輸出信用リファイナンス
直接輸出業者に対して、海外のバイヤーへの商品の積み出し後に提供される融資。手形割引によって行われ、商業銀行に輸出関係書類一式を提出し、割引を受けることができる。融資の最長期間は183日間。

マレーシア輸出入銀行(EXIM Bank) "EXPORT CREDIT REFINANCING外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます"


(2) 輸出信用保険の二重控除
輸出信用保険料支払いは、二重控除の対象となる。


(3) 輸出促進費用の二重控除
居住者である企業が、マレーシアの工業製品および農産物の輸出を促進するために費やす特定の経費は、二重控除の対象となる。
具体的には次の経費が対象となる。

a. 海外での広告費
b. 海外への無料サンプルの提供費
c. 輸出市場調査費
d. 海外での商品入札応募の準備費
e. 海外へ技術情報の提供費
f. 貿易・産業展示会、バーチャル・トレード・ショー、トレード・ポータルへの展示や参加にかかる費用。それに伴う従業員の海外出張の渡航費
g. 従業員の海外出張での1日300リンギまでの宿泊代と、1日150リンギまでの食事代等必要経費
h. 海外に設置した輸出促進用の販売事務所の維持費
i. 輸出用パッケージのデザインのため、マレーシアのプロのデザインサービスを受けた場合の費用
j. 海外における入札の可能性を探るための事前調査費
k. 国際レベルのコンペに参加する際の、建築模型やエンジニアリング・モデル、概念図、3次元アニメの制作費(これは2005賦課年度から有効)
l. 国内外の貿易・産業展示会への参加費
m. マレーシアにおける常設展示や海外のエキシビション・センターで開催される展示会への参加にかかる費用

その他

特になし

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