知的財産ニュース 韓国特許庁、ソウル東大門周辺のセビッ市場で第3次模倣品取り締まりへ

2024年7月17日
出所: 韓国特許庁

有名ブランドの模倣品102点を押収し、無許可の黄色い天幕14か所を撤去

韓国特許庁、ソウル市、ソウル中区庁、ソウル中部警察署からなる「セビッ市場の模倣品捜査協議体」(2024年2月発足、以下、「捜査協議体」)は、ソウル市東大門にある「セビッ市場」(いわゆる「黄色い天幕」)で第3次同時合同取締(2024年7月12日)を実施、天幕売り場5か所から高級ブランドの模倣品107点を押収し、販売者A氏(男性、56歳)などを商標法違反の疑いで書類送検したと発表した。
※第1次同時合同取締(2024年3月16日)、第2次同時合同取締(2024年5月25日)

今回の第3次同時合同取締は、捜査協議体の捜査官35名などが夜10時頃にセビッ市場エリアを区分けして同時に突撃する形で行った。捜査協議体は、模倣品販売業者1人を商標法違反の疑いで書類送検し、G、C、Lなど18の高級ブランドの衣類、かばんなど2種の品目の計102点の模倣品を押収した。また、許可証※を貼らずに、衣類などを販売した天幕14か所に対し撤去措置を行った。
※セビッ市場ではソウル中区庁から道路占用許可を得た屋台営業者のみ営業可能であり、模倣品販売による商標権侵害で罰金刑以上が科された者に対しては許可を取り消すことができる

現場では「道路占用許可証」を所定の場所に貼らずに、模倣品を販売しているところも多かった。模倣品取締りの際に捜査官が許可証を確認して取得している者に対し取消措置まで行うことを懸念して許可証を貼らずに販売をしていたとみられる。

今後、捜査協議体は、許可証を貼らないまま販売をしている天幕に対し撤去措置を行い、捜査を妨害する行為に対してはソウル中部警察署と協力して厳重に対応する考えだ。

特許庁の商標特別司法警察課長は「模倣品販売や正当な天幕撤去の命令に従わない行為などが頻繁に起こるエリアでは徹底した捜査活動を続ける」とし、「模倣品販売を根絶するためには政府による取締のほかにも、消費者自ら模倣品を購入しないなど、多くの国民が模倣品流通の弊害や不法性を認識するよう啓発活動にも取り組む」と述べた。

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