知的財産ニュース 商標警察、ソウルMLB開幕戦の期間に競技場周辺で模倣品取締りや啓発活動に取り組む

2024年3月14日
出所: 韓国特許庁

オンライン上ではMLB模倣品のモニタリングを実施中

韓国特許庁の商標特別司法警察(以下、「商標警察」)は3月17日日曜日から21日木曜日まで、ソウルMLB開幕戦が開かれる高尺スカイドーム(ソウル市九老区所在)でMLB(メジャーリーグベースボール)に関わる模倣品の取り締まりや啓発活動を行うと発表した。

キム・ハソン、大谷翔平選手が参加する「MLB開幕戦」の現場周辺で模倣品取り締まり・啓発活動を行う

今回の試合は、キム・ハソン(サンディエゴ・パドレス)、大谷翔平(LAドジャース)など有名な選手が参加し、韓国で初めて開かれる開幕戦(サンディエゴ・パドレス対LAドジャース、3月20日~21日)であるため、韓国国内から大きな注目を集めている。特許庁はMLB側から要請を受け(2024年1月)、試合現場の周辺でMLB関連の模倣品が多く流通されることを想定して取り締まりを企画してきた。

商標警察は多くの観客が移動すると見込まれる競技場の最寄り駅とその周辺をパトロールし、取り締まりを強化する方針だ。

特許庁は、国内外の観客に知的財産の重要性を伝え、競技場の周辺で販売される模倣品により、韓国のイメージにマイナス影響を与えることが起こらないよう、世界で生中継される今回の大型イベントを通じて知的財産保護に向けた韓国の取組を海外にPRする考えだ。

商標警察、試合開始前から取り締まりを始め、MLB関連の模倣品を押収・オンライン流通の商品を遮断

商標警察は今年2月、ソウル市東大門・崇礼門周辺の衣類卸売店(7店舗)を集中取り締まり、MLBの模倣品を販売したA氏など卸売業者7人を商標法違反の疑いで書類送致した。

また、今月からオンライン上で販売されるMLBの模倣品を事前に遮断するためにモニタリングを強化した結果、数多くの模倣品が流通されていることが確認され、プラットフォーム業者と協力して模倣品販売者の投稿やアカウントを削除(366件)するなどの措置を取っている。

商標警察はモニタリングにより収集された情報を基に、模倣品の大規模・常習販売者を対象に企画捜査を進め、引き続きプラットフォーム上で流通されている国内外のスポーツブランド関連の模倣品のモニタリングを実施する計画だ。

特許庁の産業財産保護協力局長は「ソウルMLB開幕戦への関心が非常に高く、試合を楽しむ野球ファンが模倣品を購入する被害を受けることが起こらないよう、現場周辺での取り締まり・啓発活動を実施し、知的財産を尊重する文化をつくるPRブースも設置する考えだ」とし、「今回のように世界で大きく注目を集めるイベントが国内で開かれると、多くのメディアを通じて韓国の環境・生活・文化などが世界各地に紹介されるが、一部の模倣品流通業者の不法行為のため、韓国の国家ブランド価値が毀損されることがないよう、模倣品の取り締まりを積極的に続けていく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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