知的財産ニュース 韓国特許庁、6G、UAM分野の知財戦略をまとめた「2023標準必須特許戦略マップ」を公表

2024年3月6日
出所: 韓国特許庁

有望技術の発掘方法や標準必須特許の確保戦略などをまとめ…R&D戦略策定に参考


#6Gは5Gに続く次世代移動通信システムのことで、通信速度は5Gの50倍、遅延時間(Latency)は5Gの10分の1程度である。低軌道衛星などを使って上空10㎞までサービスが可能になり、商用化の場合は、リアルタイムの遠隔手術、完全自動運転車、エアータクシー、メタバースなどあらゆる産業で高度化した融合サービスが可能になる。
#UAM(アーバン・エア・モビリティ)は、都心の上空で人や貨物を輸送できる垂直離着陸機(VTOL)の機能を採用した航空機を活用する交通システムのことである。このシステムには、高度300m~600mの低空を飛行し、低騒音や環境配慮型エネルギー技術が採用される。世界的にボーイング、エアーバス、現代自動車などをはじめ多くの企業がUAM市場をリードするため競い合っており、2040年まで市場規模が731兆ウォンに達すると見込まれる※。
※韓国型UAMロードマップ、2020年5月。

韓国特許庁は6日、6G、UAM(アーバン・エア・モビリティ)分野の標準必須特許の確保戦略をまとめた「2023年標準必須特許戦略マップ報告書」を作成・公表すると発表した。

報告書には未来社会を変えるコア産業として注目されている6GとUAM分野に関する内容が盛り込まれ、官民のR&D方向の策定や課題企画に大きく活用できると思われる。

報告書では分野別に分けて、国内外の特許動向、有望技術の発掘方法、発掘した有望技術のリスト※、有望技術別の標準必須特許の確保戦略などを解説している。
※(6G)Extreme massive MIMO技術など9つ
 (UAM)リアルタイムの運行情報基盤のUAM交通管理自動化技術など8つ

特許庁は毎年2つの分野を選び、各分野月の特許ビッグデータと標準情報の戦略的分析を通じて標準必須特許を確保する観点で有望技術を発掘し、各技術別の標準必須特許の確保戦略をまとめて官民に提供している。

今回の報告書は、科学技術情報部(6G)・国土交通部(UAM)の研究管理専担機関および産学研の専門家の検討を受けて作成し、業界の動向を十分に反映して信頼性を高めた。

特許庁の産業財産政策局長は「6GとUAM分野は人の生活を格段に変化させる未来のコア産業であるだけに、標準必須特許を先取りして市場で主導権を確保することが求められる」とし、「今後も特許庁は知的財産の担当機関として標準必須特許の競争力強化に向けて努力していく」と述べた。

「2023年標準必須特許戦略マップ」は韓国特許戦略開発院の標準必須特許ポータル外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの「学びの場>標準必須特許の専門資料>報告書/セミナー資料」にてダウンロードできる。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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