知的財産ニュース 韓国特許庁とポスコ、鉄鋼・素材企業に営業秘密・技術保護を共同で支援

2021年11月26日
出所: 韓国特許庁

ポスコ・特許庁・ポスコの協力会社で営業秘密・技術保護のMOUを締結

韓国特許庁は、2020年同伴成長指数評価で最優秀グレードを獲得するなど、中小企業との同伴成長のために取り組んできたポスコと鉄鋼・素材企業の営業秘密・技術保護に向けて協力することにした。

特許庁とポスコは、ポスコの協力会社(※)と共に11月26日金曜日午前10時にソウルのポスコセンターで営業秘密・技術保護に向けたMOUを締結したと発表した。 ※協力会社の代表:ソウルエンジニアリング

ポスコ・特許庁・ポスコの協力会社のMOU締結式概要

日時/場所:2021年11月26日金曜日10:00~10:40/ポスコセンター大会議室 主要出席者:特許庁長、ポスコ代表理事社長、ソウルエンジニアリング代表理事

最近、大企業と協力会社の取引関係で比較的に保安がぜい弱な協力会社からの技術流出事例(※)が発生しており、企業の規模が小さいほど営業秘密の保護基盤がぜい弱(※※)な状況で、大企業と協力会社間で営業秘密の保護尊重文化を醸成し、韓国の中小企業の営業秘密・技術保護を強化するためにMOUの締結が推進された。
※大企業S社の協力会社であるD社のAは、人事上不利益等を理由に退職し、コア技術を流出させて中国に転職しようとしたが、摘発されて執行猶予4年を言い渡された(2018年)
※※企業規模別の営業秘密保護担当組織の保有比率(2021年、特許庁):
(300人以上)73.2%、(50~299人)27.9%、(10~49人)8.5%

ポスコと特許庁は今回の協定により、鉄鋼・素材分野企業の営業秘密・技術保護の強化を積極的に支援する。
ポスコは協力会社の営業秘密・技術保護および営業秘密の管理体系構築を支援しつつ、特許庁の営業秘密・技術保護政策に協力する。
特許庁は韓国知識財産保護院の営業秘密保護センターを通じてポスコの協力会社に営業秘密・技術保護のコンサルティングおよび教育など、営業秘密・技術保護体系の構築を支援する。
ポスコの協力会社は自社の経営環境に合う営業秘密・技術保護体系を構築することで、営業秘密・技術保護の基盤を築く予定である。

特許庁長は「今回のMOUを通じて、鉄鋼・素材分野企業の営業秘密・技術保護のために必要な支援を強化していく」と述べた。

ポスコの代表理事は「中小協力会社の技術競争力がすなわちポスコの競争力であることを認識し、中小協力会社の営業秘密保護に旗振り役を果たしていく」と話した。
ソウルエンジニアリングの代表は「今回のMOUをきっかけに全てのポスコの協力会社に営業秘密・技術保護の重要性を改めて認識していただきたい」と述べた。

特許庁は大企業の協力会社の営業秘密・技術保護および大企業と協力会社間の相互技術尊重文化を醸成するため、昨年6月にKTおよびKTの協力会社、11月にはLGイノテックおよびLGイノテックの協力会社とMOUを締結した。韓国企業の営業秘密・技術保護の強化に向けて大企業との協力を持続的に拡大していく計画である。

また、特許庁は企業の営業秘密と技術保護を強化するために、年末まで不正競争防止および営業秘密保護の基本計画を樹立する計画である。

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