知的財産ニュース 特許庁、遺伝子情報[序列目録]作成標準セミナーの開催

2021年9月8日
出所: 韓国特許庁

世界知的所有権機関(WIPO)と共同で、新規標準を紹介するためのオンラインセミナーを開催

特許庁は、生命工学分野における特許出願時に必須的に作成する遺伝子及びアミノ酸序列目録」の新規標準(ST.26)が制定されることにより、世界知的所有権機関(WIPO)と共同で、これを紹介するオンラインセミナーを開催する。

※遺伝子及びアミノ酸序列情報を収録した目録であり、生命工学関連特許の必須記載事項

新規標準は、世界3大バイオ序列情報データセンターなど(※)で使用中のデータ標準を反映し、従前よりも早く効果的に序列情報を公開することを目標にしている。

※世界3大バイオ序列情報データセンターと国際序列情報協力体

  • NCBI(米)、EMBL-EBI(欧州)、DDBJ(日)は、序列情報DB協力体(INSDC)を組織してデータを共有
  • 特許序列だけでなく、論文に搭載された序列も保存しており、公衆に無料で検索可能な形態を公開している。生命科学・医療分野の当業者が先行技術の検索時に必須的に活用

従って、新規標準を使用する場合、バイオビッグデータの核心である序列情報を研究者により迅速に提供することによって、今後、生命工学・医療分野の新技術開発及びと特許取得に大きく寄与すると特許庁は見込んでいる。

セミナーは、ユーザーが新規標準を利用して序列目録を作成する際に困らないよう、生命工学分野の専門家を講師として招聘し、2回にわたりオンラインで開催する。

韓国内の生命研究資源を統合管理する韓国生命工学研究院の国家生命研究資源情報センター(KOBIC)イ・ビョンウク責任研究員が講師として招聘され、今回のセミナーで直接講演する予定である。

遺伝子情報(序列目録)作成標準セミナーの開催日程
区分 日時 内容
入門課程 9月10日(金)午後3時0分) 新規標準導入の背景及びメリット、既存標準と差
新規標準用の序列目録作成ソフトウェアの紹介
上級課程 10月22日(金)午後3時30分 序列目録作成に必要な特徴記号(feature key)及び限定者(qualifier)記載方法などの紹介

共同セミナーは、オンラインで実施されるので受講人数の制限はないが、事前にWIPOのオンラインセミナー登録申請リンク※を通じて登録し、オンラインセミナーリンクアドレスを受けなければならない。

※(1次) https://www.wipo.int/meetings/en/details.jsp?meeting_id=65769外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※(2次) https://www.wipo.int/meetings/en/details.jsp?meeting_id=65792外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

特許庁情報顧客支援局長は、「今回のセミナーは、生命工学関連の特許を受けるためには必ず知って置くべき新規標準を、韓国の国内最高の生命工学データ専門家が直接ユーザーのために説明する場である」とし、「韓国の生命工学・医療分野の特許出願が、国内外において効果的に保護されるよう、WIPOと関連分野について協力及びユーザー支援に万全を期する」と述べた。

新規標準は、当初は2022年1月から全世界の特許庁で同時に適用する計画であったが、新型コロナウイルスにより一部の国で準備が遅れているため、6ヶ月延期する方案をWIPO会員国間で議論を行っている最中である。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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