知的財産ニュース 「K-ウォークスルー」のブランド名で、ウォークスルー設備の輸出急増

2020年5月15日
出所: 韓国特許庁

タイ、ロシアなど9ヵ国に300台以上の新規輸出

韓国特許庁は、4月中旬に「K-ウォークスルー」のブランド化などの政府レベルの支援を開始して以来、韓国型ウォークスルーに対する世界的な関心と輸出が拡大していると明らかにした。

政府挙げての支援により、韓国型ウォークスルー設備は、「K-ウォークスルー」というブランド名でタイ、ロシアなど9ヵ国に300台以上(予定を含む)を輸出されている。

韓国の高麗技研は6ヵ国(※)に42台の設備を輸出して計31万ドルの輸出高を達成し、ヤンジ病院(※※)は海外各地の要請に応じて、現地で設備を生産できるようウォークスルー技術のノウハウを6ヵ国の9機関に伝えた。

※高麗技研:タイ31台、日本3台、マレーシア・フィリピン・カタールにそれぞれ2台を輸出、イタリア赤十字社の要請で2台寄付 ※※ヤンジ病院:米国マサチューセッツ総合病院、日本TSP太陽株式会社、スペイン、アルゼンチンなど

その他、高麗技研はロシア、カザフスタン、日本、オランダにそれぞれ200台、50台、30台、5台の計285台を輸出する予定であり、KOICAでは開発途上国での新型コロナウイルスの拡散防止をサポートするためにウォークスルー設備の支援を推進している。

特許庁は、4月13日に開催されたウォークスルー開発者との懇談会を契機に、韓国中小ベンチャー企業部、産業通商資源部などの関連機関と連携し、ウォークスルー設備の海外普及拡大に向けて継続的に努力してきた。

弱いブランドパワーにより発生する海外販路開拓の限界を解決するため、「K-ウォークスルー」という国家ブランドを開発して迅速な韓国内外での特許出願および量産体系を支援しており、主要国特許庁長との会議、外交部・KOTRAの協力による海外広報など、韓国型ウォークスルーを全世界に知らせるよう努力してきた。

一方、特許庁に出願されたウォークスルー技術関連の特許は計26件で、ボラメ病院など、すぐ製品化できるウォークスルー技術は、「K-ウォークスルー」のブランドに参加するようにしてグローバル市場に広報する予定である。

これから特許庁は海外に輸出するウォークスルー設備の品質を担保する方策として、「K-ウォークスルー」ブランドに参加する生産企業の選定手続き・許可基準などといった品質管理策も確立する予定である。

特許庁長は、「最近、K-防疫モデルに対する海外からの関心が高まっている」とし、「新型コロナウイルスに関連する診断キット・ウォークスルーなど、K-防疫の機材がグローバルに進出し、多くの命を救うことに貢献できるよう積極的に支援していく」とコメントした。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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