知的財産ニュース 特許庁、「2019IP保護カンファレンス」を開催

2019年11月21日
出所: 韓国特許庁

IPを活用した新輸出成長エンジンについて議論

特許庁と大韓貿易投資振興公社(KOTRA)は、11月22日(金曜)午前10時、JWマリオットホテル・ソウルで、海外進出における知的財産権の重要性を訴えるための「2019IP保護カンファレンス」を開催する。

「IPを活用した新輸出成長エンジン」と題した今回のカンファレンスには、韓国内外の企業関係者、知的財産の専門家など約400人が参加する中、infobank代表理事の基調講演を始めとして3セッションとなっている。

第1セッションは、「企業成長段階別のIP活用および対応方策」をテーマに、Company BとViOL、(株)LG生活健康などのスタートアップ・アクセラレーターと企業が発表する。海外特許出願およびポートフォリオ構築方法と特許による投資誘致、利益創出など海外における知的財産戦略による韓国企業の国際競争力確報の方策を共有する。

第2セッションでは、韓流の人気を追い風に世界に広がっている韓国の文化コンテンツ産業に関する知的財産権のイシューについて触れる。韓国企業を装ったり、韓国製品を販売しているかのようにして海外の消費者を誤解させる「韓流便乗の外国系流通企業」に対応し、韓国企業の輸出競争力を高めるための特許庁の業務成果を紹介する。また、韓国音楽コンテンツ産業協会とKBS(韓国放送公社)が、大衆音楽と番組プログラムなど韓流コンテンツの拡散による海外商標・デザインの侵害、コンテンツから派生される消費財輸出産業の知的財産権保護の必要性について議論する。

最後に、ロサンゼルスとホーチミンの海外知識財産センター(IP-DESK)所属の弁護士が、米国とベトナムにおけるそれぞれの知的財産権の動向と法制度を紹介し、知的財産権関連の主な隘路事項と対応策を案内する。ブガンテックとオリオンは企業の観点で、北米および新南方地域の市場特性と現地での知的財産権関連の経験を共有する。

参加者が会場の入口にある展示場で、韓流便乗の外国系流通企業が販売する偽造商品と、韓国企業の正規品を比較できる機会も設けられている。また、韓国知識財産保護院と韓国著作権保護院のブースでは、海外進出における産業財産権および著作権保護関連の支援事業の案内と相談を受けることができ、イベントがより意義深い場になると期待される。

特許庁次長は、「『特許は市場を食べて成長する』という言葉があるくらい、海外進出企業において「海外特許の確保は必須」であったが、これまで韓国企業は費用やコミュニケーションの問題で、海外での権利確保を避けるケースが多かった」としつつ、「今回のイベントが海外進出企業に、世界の特許確保と海外市場における知的財産権保護の重要性を認識するきっかけになることを期待している」と伝えた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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