知的財産ニュース 韓国、国際知的財産指数商標分野3年連続世界1位へ

2017年2月27日
出所: 韓国特許庁

韓国が国際知的財産指数の商標分野で3年連続世界1位を維持した。

韓国特許庁は、米国商工会議所傘下のグローバル知的財産センター(GIPC:Global IP Center)が発表した「2017年国際知的財産指数」の商標分野評価において、これまでは共同1位だったが今年は米国、スイスなど知財大国を抜いて単独1位を達成したことを明らかにした。
※国際知的財産指数:国家の知的財産保護及び執行能力を測定・評価する指標
※2014年:韓国・米国・英国の共同1位、2015年:韓国・米国の共同1位

今回の報告書は、評価対象国45カ国を対象に知財権の保護水準及び環境評価、改善事項などの情報を提供しており、評価対象国の法令や報告書、指針及び政策、研究報告書、法曹界の判例と学術資料などを基に評価が行われた。

韓国は、商標分野の5つの評価項目(項目別満点は1点)のうち、(1)商標権保護期間1点、(2)商品包装におけるブランド表記制限1点、(3)有名商標の保護1点、(4)商標の無断使用防止に向けた法的手段0.75点、(5)オンライン上の模倣品販売の制裁手段1点、(6)デザイン権の保護期間1点、(7)デザインの無断使用防止に向けた法的手段0.8点を獲得し、計6.55点で再び世界1位に上った。

特許庁は、商標分野で世界トップを3年連続達成することができた主な理由として、使用していない商標に対する商標登録取消審判を誰でも請求できるように請求人の範囲を拡大し、先出願登録商標の類否判断時点を登録可否の決定時点に変更するなど、出願人の利便性向上や商標法の国際的調和を目指して改正された商標法全部改正(2016年9月施行)などを挙げている。

また、商標ブローカーに対する常時モニタリングや被害申告サイトの運営、悪意的模倣商標出願に対する厳格な審査、昨年7月に発効された商標関連手続きの簡素化、出願人の利便性向上に向けた「シンガポール条約」への加入などを積極的に推進してきたことから、今回の評価で評価対象国家の中で最も高い点数を獲得したと分析されている。

特許庁のチェ・ギュワン商標デザイン審査局長は「韓国が3年連続で世界1位を達成したのは、韓国の商標権の保護水準が世界最高であると認められたことを意味する。今後、特許庁は第4次産業革命時代の到来に伴って知的財産権の全分野にわたって現われる変化に素早く対応するとともに、持続的な商標権の保護政策作りや制度改善の努力を通じて韓国企業に友好的なグローバルな知財環境を整えていくつもりだ」と話した。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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