知的財産ニュース 特許庁、特許虚位表示144件を摘発

2017年1月12日
出所: 韓国特許庁

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韓国の多くの皮膚科において、特許を受けていないのに、特許を受けた製品又は手術かのように虚偽広告を掲載して消費者に混乱を招く特許の虚位表示が蔓延していることが明らかになった。

韓国特許庁は、知的財産権の虚偽表示申告センターを通じて昨年10月から12月まで皮膚科1,190カ所を対象に病院のホームページやオンラインコミュニティ(ブログ・SNS)に掲載されている特許虚偽表示を調査した結果、特許虚偽表示16件、不明確な特許表示128件を摘発した。

摘発された16件の特許虚偽表示は、登録が拒絶された特許番号を表記したケース(4件)、出願中の特許を登録と表示したケース(5件)、商標、サービス標を特許登録と表示したケース(5件)、消滅した特許番号を表示したケース(1件)、存在しない特許番号を表示したケース(1件)などだった。

また、特許を不明確に表示して混乱を与える行為も128件摘発された。特許を受けた技術、工法などを広告したが、特許登録番号を表示していないケース、特許番号識別ができないように特許証のイメージを掲載したケースなどである。

特許庁は今回の調査で摘発された皮膚科を対象に、特許虚偽表示の是正要請公文の発送や電話での連絡を通じて是正措置を即時取る予定だ。一定期間内の是正されない場合には、特許法など関連規定に従って刑事告発措置まで検討する計画だ。

一方、特許庁は大韓皮膚科医師協会と共同で全国の皮膚科に知的財産権の表示ガイドラインとリーフレットを配布し、特許表示教育を実施するなど、特許の虚位表示を撲滅し、正しい特許表示・広告要領を発信するための協力を進めていくことにした。

特許庁は今後、皮膚科以外に歯科や美容外科、漢方医院など、国民が日常生活で頻繁に利用する病院を中心に特許虚偽表示調査を実施していく計画だ。

特許庁のチョン・ヒョンジン産業財産保護政策課長は「最近、年齢を問わず皮膚管理に対する関心が高まる中、特許を受けた手術方法と虚偽広告する行為が増えており、消費者の格別の注意が求められる。積極的な行政指導と啓発活動を通じて公正かつ透明な特許表示秩序を確立していく」と話した。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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