知的財産ニュース 韓国特許庁、アラブ首長国連邦と了解覚書を締結

2016年10月5日
出所: 韓国特許庁

5484

韓国特許庁とアラブ首長国連邦(UAE)の経済部は10月4日午前11時(現地時間)、スイスのジュネーブで「韓-UAE知財権分野のハイレベル会合」を行い、韓国がUAEの特許審査組織の設立に向けた戦略コンサルティングをUAE側に提供することに合意した。

チェ・ドンギュ特許庁長と・モハメッド・アル・スェヒ(Mohammed Al Shehhi)UAE経済部次官を首席代表とした今回の会談で、両者はこのような合意を主な内容とする了解覚書を締結し、コンサルティングにかかる諸費用はUAE政府が負担することで合意した。

今回の合意は、UAEが急増する特許出願に対応し、長期的に中東地域における特許中心国に成長するために、独自の特許審査組織の設立を推進している中で行われたもので、韓国は専門家の派遣等を通じてこれまでの特許行政の運営経験を伝授する予定だ。UAEはまだ独自の特許審査組織を備えておらず、韓国等外国特許庁に審査代行を依頼して特許審査業務を行っている。

韓国特許庁は、UAEと今年末までに事業範囲、推進日程、費用等の細部事項に対する協議を終え、来年初めから本格的なコンサルティング作業に着手する計画だ。また、UAEの特許審査組織に関する事項だけでなく、特許関連法律・制度の設計や審査人材の養成、知的財産権の創出・活用戦略の策定等、総合的なコンサルティングを提供してUAEの知的財産権発展戦略を支援するという立場だ。

チェ・ドンギュ特許庁長は「今回の合意は、UAEが知財権分野で脱石油時代の新しいビジョンを見出すことに韓国が貢献できるきっかけとなる」とその意義を評価し、「公共行政の発展経験を隣国と共有する行政韓流の拡大につながることを期待する」と述べた。

一方、世界知的所有権機関(WIPO)総会への出席のために、スイスのジュネーブに滞在中のチェ・ドンギュ庁長は現地でIP5特許庁長会談、欧州知財権庁(EUIPO)・日本・スウェーデン・ポーランド・ビセグラドゥの特許庁と両者会談を行い、人材交流、特許データの交換に関する了解覚書を締結する一方で、グローバル審査協力策等、知的財産権の懸案について議論した。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195