知的財産ニュース 特許庁、デザイン審査参照資料を民間に開放

2016年1月20日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、デザイン審査官が検索の際に活用する審査参照資料をデザインマップ(designmap.or.kr)を通じて1月から段階的に民間に提供することを明らかにした。

※デザインマップ:国内外のデザイン公報の検索、デザイン出願戦略・紛争情報等を提供するデザイン権ポータルサイト

今回初めて開放される審査参照資料は、多出願物品である指輪、椅子、照明、包装用瓶の計4つに関するもので、特許庁のデザイン検索データベースに搭載されている国内外の登録デザイン公報から類似した形態のデザインを選別してまとめたデザイン審査関連の中核情報となる。

これにより、指輪に関するデザイン権1件をみつけた場合、米国・日本・欧州等、個別国家別に一々検索しなくても、一画面にその指輪と関連する複数のデザインが同時に表示されるため、出願人の先行デザイン検索やデザイン侵害紛争への対応に大きく役立つと期待される。

一方、今回開放される審査参照資料を閲覧できるデザインマップは去年、年間250万人の訪問者数を突破する等、その真価を認められている。

※年間訪問者数:2010年64万→2012年139万→2014年227万→2015年257万

このようなデザインマップの着実な人気の秘訣は、有効なデザイン権情報がリアルタイム提供されるだけでなく、主要国のデザイン公報原文が見られる等、ユーザーのニーズに応じたサービスが提供されることにある。今年からは4つの物品のデザイン審査参照資料が民間に開放されるが、今後さらに拡大される見通しだ。

特許庁のチェ・ギュワン商標デザイン審査局長は「創造経済の主役となるデザイナーや中小企業のために、今後も引き続き特許庁が保有しているデザイン審査関連情報を共有することでデザインマップサービスを改善する等、デザイン権情報の活用価値を高めていく計画だ」と述べた。

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