知的財産ニュース 空気清浄機におけるデザイン出願が活発

2016年5月10日
出所: 韓国特許庁

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最近、黄砂や微細粉塵が頻発に飛来しており、家の中の空気の質に対する消費者の関心が高まっている中、インテリアやヘルスケア家電として位置付けられている空気清浄器におけるデザイン競争が激しい。

特許庁によると、この3年間空気清浄器のデザイン出願は2013年59件、2014年118件、2015年128件と著しく増え、今年は4月現在56件に上っており、今のペースなら昨年のデザイン出願件数を超えるものと予想される。

※過去3年間空気清浄機のデザイン登録件数:37件(2016年)、96件(2015年)、86件(2014年)、67件(2013年)

これは、黄砂や微細粉塵の危害性に対する消費者の認識が高まり、空気清浄機が生活必需品として定着している上、昨年6,000億ウォン規模だった国内市場が今年は1兆ウォンに達すると予想されるからだ。

※ソウル地域における春(3~5月)の黄砂観測日数:6回(2014年)、10回(2015年)、6回(2016年3~4月)

これを受けて、企業もリビング用の空気清浄機から一歩進んで、厨房用、デスク用、車載用、携帯用空気清浄器のデザイン開発に乗り出している。

また、1台当たりの価格が1百万ウォンを超えるプレミアム級の空気清浄機市場にも目を向けている。

企業別に見ると、この5年間コーウェイ株式会社が82件で、空気清浄器のデザイン出願を主導しており、次いでLG電子が56件、大宇ウィニアが29件を出願した。サムスン電子(10件)及びウィニクス(8件)がその次となった。

空気清浄機のデザイントレンドも急速に変わりつつある。かつては、四角柱状が主流だったが、最近は滑らかな曲線につながるタワー型、カタツムリ型、小石型、陶磁器型、コンセント型等多様な形態が登録されている。

また、家電製品をインテリアの一部として考える傾向が強くなり、空間効率性と実用性を最大化した厨房用、据置台用、携帯用、収納家具用、壁掛け用、デスク用等の空気清浄機が登録されている。

空気清浄機固有の機能の他に、室内雰囲気を演出するための照明機能、芳香機能、掃除機能等が加えられた空気清浄機も出願されている。

また、LG電子や大宇ウィニア、ウィニクス等、除湿機や加湿機製品ラインを揃えている会社は、最近に入って空気清浄機に加湿や除湿機能を備えた複合型空気清浄器のデザインを次々と出願している。

特許庁のチェ・ギュワン商標デザイン審査局長は、「室内空気の質に対する関心が高まっている上、少子化や家庭内ペットの増加により、空気清浄機市場は今後さらに成長すると予想される。これに合わせて、多様なデザインと機能を備えた多様な形の複合型空気清浄器のデザイン出願が活発になるとみられる」と述べた。

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