知的財産ニュース 包装デザイン関連出願が増加

2016年6月2日
出所: 韓国特許庁

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食品や化粧品、お菓子、飲料水、薬品等、日常生活の中で消費される商品の包装デザインに関する出願が着実に増加している。

特許庁によると、包装容器(袋・箱・瓶・コップ等)と包装容器の外部に付着する包装用ラベルのデザイン出願が2006年2,708件から2008年3,441件と、2012年4,539件、2015年には5,698件と、この10年間2倍以上増加した。

包装容器形態別の出願現況を見ると、箱の形態が9,459件(23.2%)と最も多く、瓶が9,037件(22.1%)、包装容器に付着する包装用ラベル6,382件(15.6%)、袋4,629件(11.3%)の順となる。

物品別では、食品包装デザインが5,842件(14.3%)と最多で、続いて化粧品関連包装容器が5,802件(14.2%)、お菓子及び飲料水3,228件(7.9%)となる。

多出願企業を見ると、CJ株式会社が3,901件(9.5%)と最も多くの包装デザインを出願し、次は(株)アモーレパシフィック2,908件(7.1%)、LG生活健康1,705件(4.2%)、ロッテ製菓株式会社778件(1.9%)の順で活発な出願が行われていることがうかがえる。

包装デザインの出願が増加する理由は、包装容器には商品を入れる本来の機能以外に、消費者の購買意欲を高める機能もあり、各企業が競って商品の特性や時代を反映したデザインを積極的に出願しようとしているためと分析される。

最近のデザイントレンドの観点から見ると、化粧品容器の場合、美容用品という特性を反映し、オシャレなデザインが多く出願されており、お菓子や飲料容器の場合、四角形のような単純な形態だけでなく台形や六角柱等、多様な形態も出願されている。

また、包装デザインは社会現象によっても変化しているが、食品包装容器の場合、最近辛口が好まれることによって辛口を強調するデザインが出願されており、健康志向の高まりを受け、健康やエコを強調するデザインが多く出願されている。

特許庁のチェ・ギュワン商標デザイン審査局長は「包装デザインは、消費者が商品の品質を判断し、購買の意志を決定する上で非常に重要な役割をする。企業は、消費者の目を引くために、機能性と洗練さをともに備えたデザインを開発することに引き続き力を入れるものと見られる」と述べた。

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