知的財産ニュース 外国特許庁の審査情報をワンストップで照会

2015年3月31日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、国民がIP5の特許審査進行情報をワンストップで照会できるよう、「国際審査情報の統合照会サービス(One Portal Dossier、以下、OPD)」を3月31日からウェブサイト(http://kopd.kipo.go.kr外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を介して提供する。

OPDサービスは、一国に対する出願番号を入力するだけで、他国に同時出願した特許の審査進行情報を照会できるものだ。同サービスを利用すれば、関心特許に対するIP5の審査進行情報、登録や拒絶理由などの具体的な関連情報を確認できる。同サービスは、本人の出願だけでなく、公開された出願を対象としており、いずれも無料で提供している。

これによって、国民が主要国の審査進行情報をより早く、効率的に把握・対応できるようになり、外国における権利獲得が一層容易になると見られる。また、韓国企業が競合会社の特許出願動向および権利化の推移をモニタリングできるため、特許紛争を予防し、対応戦略作りに貢献すると期待されている。

これまで韓国企業が海外で出願した特許の審査進行状況を確認するためには、各特許庁が自国語で運営するウェブサイトに直接アクセスして確認しなければならなかった。

OPDサービスの提供以前・以後の比較

区分

提供前

提供後

サービス利用方法

個別特許庁にアクセス

庁別に照会

IP5の審査進行情報

一斉に照会および比較が可能

サービス言語

自国語

自国語および英語

(日本・中国は英訳版を提供)

世界中の特許出願の8割を占めるIP5は、ユーザの不便の解消し、特許情報の活用を促すため、`13年6月に開かれたIP5会合でOPDサービスの構築に合意した。その後、持続的な協力を通じて相互情報交換に向けた標準をまとめてシステムを連携し、サービス開始に至った。

特許庁情報顧客支援局のチャン・ワノ局長は、「OPDサービスを介して主要国の審査進行情報を便利に照会できるようになったため、国民・企業のグローバル特許獲得戦略作りに役立つと見られる。これからもカナダ、豪州など、審査進行情報の対象国を積極的に拡大していく計画だ」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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