知的財産ニュース 国家知識財産委員会、国家知識財産ネットワークの定期カンファレンスを開催

2015年11月9日
出所: 未来創造科学部

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韓国の100余りの知的財産関係機関・団体が加盟している国家知識財産ネットワーク(KIPnet)の定期カンファレンスが大統領所属の国家知識財産委員会主催で11月11日午後、ソウル市内で開かれる。

※KIPnet(Korea Intellectual Property Network) : 知的財産の創出・保護・活用等に関する政策の提案及び参加機関相互間の疎通・交流・協力促進を目指して2012年4月発足した知的財産(IP)政策協議体

同カンファレンスは、韓・中自由貿易協定(FTA)の発効を控え「中国市場進出に向けた知的財産の保護・活用戦略」をテーマに、世界経済の中心に浮上した中国の知的財産市場環境を共有するとともに、韓国企業の中国進出が成功するための知的財産戦略を模索することを目的とする。

国家知識財産委員会のユン・ジョンヨン委員長は、歓迎辞で「中国企業は最近、資本蓄積や政府支援に支えられ、技術力と世界シェアを高めており、韓国企業との知財権争いのリスクが次第に増大している」と述べ、中国進出企業はこれに備え、知財戦略を必ず講じなければならないと強調する予定だ。

中国の技術投資会社、智谷(Zhigu Ruituo Technology Services)の共同創業者であると同時に、2014年智谷で中国政府と共同で新設した中国初の知財権投資ファンドの共同代表であるポール・リン(Paul Lin)代表は、中国の知財市場環境について現実味のある基調演説を行う。

基調演説の後は、「中国の技術移転・取引・投資」、「中国の特許及び商標保護の環境」、「中国における著作権ビジネス」についてのテーマ発表が行われる予定だ。

中国の技術取引に関する発表を行うアン・ユファ博士は、中国延边大学の経済学科教授と中国資本市場研究会の副会長等を務めた中国専門家として、知財取引プラットフォーム及びファンドの構築等、韓国企業の中国知財・技術市場への進出に向けた技術取引活性化策を示す計画だ。

中国の知財権保護環境に関する発表を行うキム・ジフン弁理士は、知財委の「中国知的財産権訴訟制度」関連研究を行っており、今回のカンファレンスでは中国の知財権制度の変化と企業の対応策について発表する。

中国の著作権に関するテーマ発表を行うキム・インスク タップストーリ(Tap Story)代表は、高度化している中国企業の著作権ビジネスの現況と韓国企業の著作権経営戦略を紹介する予定だ。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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