知的財産ニュース 韓国、標準必須特許の保有件数が5年連続で世界6位

2015年3月26日
出所: 韓国特許庁

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2014年基準で国際標準化機構(ISO、IEC、ITU)に宣言された韓国の標準必須特許の保有件数(累積)は、前年比22.3%増加した。これは世界全体の伸び率16.7%を上回る数値で、韓国は5年連続で世界上位6位となった。

韓国特許庁と韓国知識財産戦略院(標準特許センター)が集計した資料によると、国際標準化機構に宣言された標準必須特許全体の件数は、9,520件から11,107件に増え、前年比16.7%増加した。このうち、韓国の標準必須特許の保有件数は、394件から482件に前年比22.3%増加したが、これは世界全体の伸び率を5.6%ポイント上回るものであることが分かった。

標準必須特許全体の件数のうち、韓国のシェアは前年比0.2%ポイント増えた4.3%で首位となった米国(27.4%)、日本(17.8%)、フィンランド(16.6%)、フランス(14.3%)より立ち遅れているものの、5位のドイツとの開きを0.9%ポイントから0.5%ポイントに縮め、標準必須特許大国への跳躍が期待される。

また、注目すべき部分は、標準必須特許を保有した国内企業および機関の数が17カ所から24カ所に前年比41%増加したというところだ。
※国際標準化機構および欧州/北米地域の主な標準化機構(ETSI、IEEE)を含む

2014年に新規追加された7カ所の企業および機関の詳細を見ると、大企業が1カ所で、そのほかは中小・中堅企業(3)、大学(1)、公共研究所(1)、公共機関(1)だった。少数の大企業の専有物とされていた標準必須特許の裾野が徐々に拡大している上、中小・中堅企業による標準必須特許の創出力量も強化されつつあることが分かる。

これについては、韓国が有している標準必須特許のうち、大企業のシェアが2012年比約1.7%ポイント減少した反面、中小・中堅企業、大学および公共研究所のシェアは同期間それぞれ0.4%ポイント、0.7%ポイントおよび0.6%ポイントが増加した事実からも確認できる。

産業財産政策局のクォン・ヒョッジュン局長は、「国内において新規標準必須特許を確保する機関が増加してきたのは、非常に望ましい現象だ。これからもグローバル市場の先取りに向けて優秀な技術と特許が標準必須特許の確保につながるよう、積極的に支援する計画だ」と述べた。

標準必須特許の統計は、各種標準化機構の新規標準必須特許データのアップデート時点を反映して半期ごとに作成され、標準特許センターのホームページ(www.epcenter.or.kr)で提供している。

※別添:標準必須特許の統計現況(2014年12月基準) : 15032601.pdfPDFファイル

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