知的財産ニュース サムスン、特許2万7千件を無償提供

2015年11月25日
出所: デジタルタイムズ

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サムスン電子は、今年6月に大邱・慶北創造経済革新センターを通じて公開した約2万7千件の登録特許全てを無償で提供すると24日に発表した。

サムスン電子は、これまでは公開した特許全体のうち3千件のみ無償提供していたが、物的・人的状況が良くないため特許の開発や活用が困難な中小企業の状況を考慮し、無償提供範囲を拡大したと説明した。範囲は、モバイル機器とAV機器、通信・ネットワーク、家電、半導体分野等、多岐にわたる。

サムスン電子が無償で開放した登録特許は、大邱創造経済革新と慶北創造経済革新のホームページにて26日から公開される予定だ。サムスン電子は、国内中小企業が良質の登録特許を利用することで企業競争力を一層高められるとの期待を示した。

特許庁の関係者は、「サムスン電子の果敢な特許無償開放は、国内中小企業の競争力向上に貢献できると思う」とし「政府としても特許開放の拡大や効果的な活用を積極的に支援していく方針だ」と述べた。

さらに、サムスンは開放した特許が中小企業に実質的に役立つよう、特許関連経験の豊富な社員を大邱・慶北創造経済革新センターに派遣し、中小企業が必要とする特許を選び出し提供する「マッチングサービス」を実施している。特に、新事業に必要な技術や製品を開発する上で問題となる技術について相談に乗り、最も適した特許を提案する。

サムスン電子・サムスンディスプレイ・サムスンSDI・サムスン電機は、未来創造科学部・特許庁と協力し、今年6月から大邱・慶北創造経済革新センターを通じて国内中小企業に3万6千件あまりの登録特許を有・無償で開放してきた。

パク・ジョンイル記者  comja77@dt.co.kr

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