知的財産ニュース 特許のビックデータから未来の産業を導き出す
2014年3月26日
出所: 韓国特許庁
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韓国特許庁は、今年5つの産業分野(農林水産食品、部品、LED/光、再生可能エネルギー、海上/航空輸送)について、大規模の特許分析を通じてオリジナル・コア特許を創出できる有望な未来技術を選定する「国家特許戦略の青写真構築事業」(以下、青写真事業)を推進すると発表した。
最近、特許が世界の研究者の高級知識を蓄積した「技術の宝庫」であることに着目し、特許というビックデータから技術発展の跡を顧みることで、今後のあり方を模索する様々な取組みが行われている。オリジナル・コア特許を先取りできる「芽の段階」の新技術を見つけ出して研究者に提案することで、効率的な特許確保に繋がせる取り組みだ。
韓国特許庁は、世界の大規模特許情報を分析し、未来の有望技術を選定する青写真事業を企画し、2012年から推進しており、人文社会分野を除いた全産業分野を18大産業分野に分類し、毎年3~5の産業分野ずつ、2015年をめどに18産業全体の特許戦略青写真を構築する予定だ。
青写真事業は、産業別に特許観点の客観的な技術体制を構築し、大規模な特許分析を通じて、有望な未来技術を選定した後、オリジナル・コア特許を創出できる10大有望技術として選定してR&D戦略を確立し、企業と政府部署に提供する方式で推進されている。
年度 |
産業分野 |
備考 |
|
---|---|---|---|
2013年 |
3分野 |
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産業別の10大有望技術を選定 |
2013年 |
4分野 |
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産業別の10大有望技術を選定 産業別の知財戦略ロードマップを策定 |
2014年 |
5分野 |
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2015年 |
6分野 |
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今年には、農林水産食品、再生可能エネルギー、海上及び航空輸送、LED/光、部品など5大産業分野を推進する予定であり、3月25日、2014年事業の始まりを宣言する着手会議を開催した。
この日の会議では、未来部・産業部・農食品部などの国家R&D企画専門家、特許庁審査官及び各産業分野を代表する産官学技術専門家など約70人が参加して細部事業の推進方向を議論し、今年の青写真の構築を本格スタートした。
特に、今年には、各産業分野の未来社会の見通しと未来の戦略製品に基づいて有望技術を導き出し、政府部署の需要者に合わせた特許戦略技術ロードマップが確立できるよう、重点的に推進する計画だ。
キム・ヨンミン長官は、「青写真の事業から導き出された有望技術を重点的に研究開発し、オリジナル・コア特許を確保できれば、国のR&D効率化に大きく貢献でき、韓国企業が携帯電話や自動車に続く新しい未来の産業を模索するうえでも大変有用になるはず」だとコメントした。
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