知的財産ニュース 特許最強者IBMを追うサムスンの特許パワー

2014年2月25日
出所: 電子新聞

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サムスン電子の米国における特許競争力が堅固なものとなりつつある。特許の質的な評価基準になる「特許引用数」が2005年以降、1年も欠かさず上昇中にあり、その増加ぶりがIBMを追い抜いた。競合会社がサムスン特許を引用するときに共に引用される特許の件数も上昇し、サムスンのグローバル特許競争力も速いスピードで拡大されている。

サムスン電子のデザイン特許登録のトレンド

米国の特許においてIBMとサムスンが確固たる「2強」を成し、後発ランナーとの差を広げた。廣開土研究所のカン・ミンス代表弁理士は、「特許の最強者という地位をしっかり維持しているIBMの唯一の競争相手はサムスンだけ。両社は、特許確保の激浪の中で、堅調にシェアを維持し、特許最強企業としてのステータスを拡大している」とコメントした。

この10年間、サムスン電子は、3万8430件の特許を米国に登録し、4万7362件のIBMとともに米国特許市場をリードしている。3位はキャノンが2万5240件を登録し、サムスンとの格差が広がっている。

とくに、デザイン特許登録が急増してIBMとの格差を縮めた。サムスンは、スマートフォン117が活性化される前から多様なモデルの端末を発売してデザイン特許登録を積極的に行った。だが、スマートフォン時代を迎え、品目の数を減らす戦略を取ってデザイン特許も減らしてきたが、アップルとの訴訟が本格化した2011年以降から再び増加に転じた。IBMは、B2B企業の特性上、デザイン特許がほとんどなく、サムスン電子とは違う結果となった。

カン弁理士は、「アップルやマイクロソフトも多様なデザイン特許を登録している。アップルがサムスンを攻撃した特許がデザイン特許中心になっていることを踏まえ、サムスン電子のデザイン特許の増加は非常に前向きな動き」と評価した。特許の質という面でも、サムスンの飛躍が目立った。

サムスンの特許を引用した特許件数は、総量ベースではIBMより低いが、増加の速度はIBMと比較にならないほど速いスピードで増加している。また、サムスン特許が引用される都度、共に引用されるサムスンの特許件数は、平均2.2回という。これは、ほかの企業がサムスン電子の特許を引用した引用レファレンスにサムスン特許が2件程度含まれていることで、競合企業を含めたほかの企業においてサムスン特許の影響力が相当高いことを意味する。

2004年から2007年まで共に引用されたサムスンの特許件数は、1.4~1.9回と、比較的低かったが、2008年から急増した。サムスン特許の影響力が速いスピードで高まっていることを裏付ける。

イ・カンウク記者

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