知的財産ニュース 韓国伝統知識ポータル、ユーザの利便性を向上

2014年11月10日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、11月10日、ユーザの利便性とアクセシビリティを大幅改善した新しい韓国伝統知識ポータル(http://www.koreantk.com外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公開した。

韓国伝統知識ポータルは、漢方薬材やキムチなど、韓国伝統知識の国際的な保護を目指して2007年に立ち上げられた。伝統知識の経済的重要性が高まったことを受けて、自然薬材、伝統処方箋、伝統料理、伝統工芸など幅広い分野に拡大され、2014年現在、約36万件の膨大な知識情報データを構築している。

特に伝統知識文献は、2009年、国際特許審査において調査が義務付けられるPCT最小文献に指定されて以来、国内はもちろん海外特許庁の審査にも活用され、韓国の伝統知識が特許により独占されることを防ぐ役割を果たしている。

この度に新しく公開される伝統知識ポータルは、2007年の立ち上げ以来7年ぶりにリニューアルを行い、より容易で正確に伝統知識の検索ができるように仕上げた。

まず、一般ユーザがより容易にデータを検索・活用することができるように、検索インターフェースを改善した。

伝統知識データの検索の場合、題名や学術誌などを指定して検索しなければならなかった従来のフィールド検索から、NAVERなどポータルサイトで一般的に使われている自由検索を導入し、一致検索の順に表示する機能も追加した。

また、検索ワードを指定しなくても、希望する大項目を選択してから中項目、小項目の順にクリックしながら、詳細情報を探すことができる閲覧機能も導入する。

次に、市民参加型データベースを構築するため、FACEBOOKやTwitterなどSNSにリンクすることができるソーシャル書き込み機能も取り入れた。

伝統知識ポータルのデータについてユーザの意見や追加内容などを書き込むと、その内容をSNSに発信し、第三者もそれに対する意見を提示することができるようにした。こうした機能は、伝統知識データおよびコンテンツに対する一般ユーザの参加を拡大させ、ユーザ間の情報共有機能を働きかけるため、データベースの充実化に貢献すると期待されている。

そのほかにも、ブラウザーおよび端末機などといった様々な利用環境による制約が生じないよう、ウェブ互換性を強化した。さらに、障害者に不利な利用環境を改善するため、ウェブへのアクセシビリティ指針を守りつつ、より容易な利用ができるように改善した。

特許庁は、今回の伝統知識ポータルのリニューアルにより、伝統知識データを一般ユーザも簡単に検索・利用できるようになったことで、伝統知識の重要性と活用度に対する社会の関心が一層高まると期待している。

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