知的財産ニュース KIPO、KIPRIS基盤のメーリングサービス開始

2014年5月26日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁は、強い特許の創出を支援するため、知的財産情報検索サービス「特許情報ネットKIPRIS」を基盤に、先行技術文献の中で審査官の引用数が多い「スーパー引用文献」の情報及び、新規に公開・登録される知的財産情報をメールで送るサービスを6月から一般人を対象に開始するという。

スーパー引用文献の情報は、韓国特許庁が1999年から2014年現在までの意見提出通知書に添付し発送した先行技術文献およそ220万件を統計データに変換し提供しているものだ。ユーザーが技術分野(IPC)と期間を入力すれば、先行技術文献の引用回数情報が得られるよう、特許情報ネットKIPRISのメインページの「TODAY KIPRIS」を通じて提供される予定だ。

※意見提出通知書は、審査中にある特許の新規性や進歩性など、特許登録の可能可否の判断根拠を出願人に明確に知らせる通知書として、出願人の利便性の向上のため、関連の先行技術文献を添付し発送されている。

また、新規の知識財産情報のメーリングサービスは、ユーザーが関心事項やIPC、検索式を最大10個まで登録でき、特許、商標、デザイン情報の中から求める情報を欲しい時期に受けられるよう、ユーザー一人ひとりに合わせたサービスを提供する。これは、特許情報ネットKIPRISのマイページの「関心特許」項目で利用する。

スーパー引用文献及びメーリングサービスから提供される情報を活用すれば、特許出願したい分野の基盤技術や特許技術の動向などがワンクリックで確認できる。これを通じて、出願人は、重複出願が回避でき、関連技術の回避設計などを図ることで、拒絶や無効になりにくい強い特許の確保ができる。

スーパー引用文権の情報や新規の知的財産情報のメーリングサービス以外にも、特許情報ネットKIPRISでは、日本の特許文献をハングルで検索する機能や、ユーザーのPC環境に適正した画面提供など、検索の利便性を向上させた機能を追加提供する予定だ。

これまで、特許情報ネットKIPRISは、国内外の特許、商標、デザイン情報、創造経済の根幹を成すアイデア情報、インターネット公知技術など、様々な知的財産情報を提供してきており、これからも、ユーザーの各ニーズに対応する情報提供を拡大し、名実ともに知的財産情報提供のハブとしての役割を果たすと期待されている。

韓国特許庁情報顧客支援局のチェ・ギュワン局長は、「今回の情報提供とメーリングサービスは、韓国特許庁が保持しているビックデータに基づき、ユーザーのニーズに対応したサービスとして提供する予定だ。これからもより適切な情報を積極的に開放・共有していく計画だ」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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