知的財産ニュース MSのCEOが訪韓…サムスンと特許紛争・釜山データセンターについて協議

2014年9月23日
出所: デジタルタイムズ

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マイクロソフト(MS)のサトヤ・ナデラーCEOが24日に開かれる自社の開発者コンファレンス「テクデイズ・コリア2014」に参加するために23日韓国を訪れる。

ビル・ゲイツとスティーブ・バルマーに次いでMSのCEOに就任したナデラーCEOは、訪韓中にサムスン電子のイ・ジェヨン副会長に会う予定だ。

今回の訪韓を機にMSのノキア買収による両社の特許紛争が解決の糸口を見出せるかどうかに業界の関心が寄せられている。

MSは先月初旬、サムスン電子がアンドロイドOSに関する特許使用権契約を違反したという理由で米ニューヨーク南部連邦地方裁判所に提訴した。MSは訴訟でノキアの携帯電話事業部を買収・合併したことが2011年サムスン電子と締結した特許協約を無効にするのかについて、裁判所の判断を求めた。また、サムスン電子が昨年支払いを留保したロイヤルティの利子を支払わなければならないと主張している。

イ副会長は今年8月、アップルのティム・クックCEOに会って、米以外の地域で行われている特許紛争をすべて撤回することに合意した。

ナデラーCEOとイ副会長は、特許紛争以外にもスマートフォン・タブレット型PC、クラウドシステム、企業間取引(B2B)など、情報技術分野の協力策についても議論する予定で、その結果に注目が集まっている。

さらに、ナデラーCEOは訪韓中に産業通商資源部のユン・サンジク長官に会い、釜山にインターネットデータセンター(IDC)を建設する内容などについて議論する。

MSは、昨年公式ホームページを通じて釜山地域のIDC運営職を募集するなど、IDC建設に向けた準備に取り組んできた。釜山にIDCが立ち上げられると韓国だけでなく、アジア全域をカバーする中心部の役割を担うと期待されている。

今回の行事は、ナデラーCEOが就任して初めての海外出張で、韓国のほか、中国とインドも訪問する予定だ。

デジタルニュース部

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