知的財産ニュース 造船海洋特許、量より質で勝負するときが来た

2014年1月20日
出所: 韓国特許庁

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造船海洋産業の不況が長期化していることから、造船海洋分野の特許出願も昨年大幅低下した。2008年以来始めて特許出願の上昇基調が低下に転じたと分析される。

韓国特許庁によると、昨年、造船分野(B63)の特許出願は、前年比18%(580件)減少した2661件だという。

技術分野別では、船体構造及びデザイン分野(B63B)の出願が前年比385件と、著しく減少して先般向け推進装置分野(B63H)が109件で後を次いだ。

特許出願は減少したが、昨年の造船分野(B63)の特許登録は、前年より63%(552件)も増加した。

これと関連し、韓国造船大手3社の特許関係者は、「これまで推進してきた造船海洋分野の特許出願の量を増やす戦略は取りやめ、これからは特許の登録率を高め、コア特許を確保するなど、特許の質を高めることに力を入れている」と強調した。

韓国の船舶大手3社の特許登録件数は、前年比67%(831件)増加し、とくに、サムスン重工業とデウ造船海洋の場合、昨年、それぞれ90.7%、87.1%の高い特許登録増加率となった。

一方、特許庁造船海洋特許研究会の最近の発表によると、韓国造船大手3社の場合、欧州特許庁統計を基準に知的財産担当人材の数がそれぞれ必要人員の20%(現代重工業)、27%(サムスン重工業)、26%(デウ造船海洋)にすぎないという。

これと関連し特許庁の関係者は、「これからは、特許出願の量的な成長とともに、知的財産専門組織及び人材の数を拡充して専門性を高めて、各会社にあわせた特許戦略の確立、特許の質の向上に取組むべきだ」と指摘した。

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