知的財産ニュース 筋肉も認証!次世代コントローラー

2013年5月3日
出所: 韓国特許庁

368

筋肉も認識!次世代コントローラー
進化する生態認証コントローラー

映画マイノリティ・リポートを見た人なら、トム・クルーズが手の動きだけで画面を操作する場面に深い印象を受けただろう。このような動作認証は、人気ゲームコントローラーのキネクト(Kinect)を通じて普及されつつある。最近では、こうした特定の動作認識にとどまらず、人体の様々な情報を認識する技術の研究が積極的に行われている。

シリコンバレーの新興企業Thalmic Labs社は、リストバンド・デバイス「Myo」を発売する。これは、腕や指の筋肉の電位を読み取る技術を使い、ゲーム機やさまざまな装置を操作できる。

筋肉の動きを認識する技術は、医療分野でも積極的に研究されている。リハビリ医療機器メーカーのSaebo社は、米国特許庁に関連技術を出願した。この装置は、筋肉の動きを読み取り、送り込まれた情報に基づいて装置が動く。

韓国特許庁によると、韓国にもこうした動きを認識するコントローラー技術の特許出願が大幅増加しているという。

年度別では、2008年までは毎年10件程度にすぎなかったが、2009年41件を機に地道に増加し、2012年には63件が出願された。

出願人は、大手企業と外国人がそれぞれ31%を占め、その他個人が6%、中小企業14%、学校・研究所が18%と全体的に均等な分布を示している。

国内に出願された技術を細かく分析すると、韓国の通信キャリアが出願している視線追跡を利用したユーザー・インタフェースがある。これは、ユーザーの目を撮影し、視線の角度を感知する。入力された情報に基づき、手の捜査が難しい時の入力手段となる。

また、AOL社が2010年、韓国で特許を受けた筋肉感知仮想キーボードがある。指の動きを把握し、標準キーボードとマッピングしてその情報をスマートフォンに送り込む。キーボードを持っていなくてもタイポできる技術だ。しかし、スマートフォンの普及とともない、マウスに代表される従来の入力装置は、生体認識コントローラーのような新たな形態に変わっていくと予想される。

携帯の利便性と直観的かつ刺激的な情報入力に慣れている現代人のニーズに合わせた技術として、関連特許の出願も大幅増加していくとみられている。

年度別の出願動向

出願人属性別の動向(最近10年)

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195