知的財産ニュース 知財基盤の研究開発戦略が構築

2013年4月1日
出所: 電子新聞

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研究開発(R&D)の段階から収益の創出を考えた知的財産R&Dが新たな戦略として注目されている。大学や政府系研究機関、中小企業の優秀な技術がそのままお蔵入りにされることを防ぎ、収益を上げられることが期待される。

インテレクチュアル・ディスカバリー(ID)は、国内の知識競争力の強化と優秀なアイデアの海外への流出防止と知財R&D専門企業の育成に向けた「知財R&Dプログラム」成果事例と実績を1日に発表した。企業と手を組んで標準特許・商用製品を知財R&Dを通じて優秀な知的財産として開発し、2011年6件を出願、2012年117件、2013年428件の特許出願を進めていると説明した。

R&Dはこれまで、知財の成果の一つとして扱ってきた。しかし、知財のR&D戦略は、開発の初期段階から収益につながる特定技術や商用製品など、ライセンス活動を踏まえたR&D戦略だ。収益の回収期間が短く、応用幅が広いというメリットがある。

大学・政府系研究機関・中小のベンチャー企業が知財R&Dを通じて取得した特許は、IDが構築中の守り型特許プールに構成される。IDは、特許出願費用の全額を負担し、その特許をやりくりして収益が出た場合、知財R&D遂行機関と配分する。IDは、「研究者は、特許のコスト負担なくアイデアを補償され、収益配当ももらえる。コスト負担で特許出願につながらないことを回避できる」と説明した。

知財R&D事業に参加しているキョンヒ大学のパク・クァンフン教授は、「海外に特許を出願するためには、米国ベースだと1件当たり1000万ウォンかかり、大学や研究所に負担が大きかった。知財R&Dでは、費用支援だけでなく、標準化戦略を立てて特許の品質を管理するため、標準特許と商用特許の創出に大きな後ろ盾になった」と成果を評価した。IDは、「研究者を補償する新しい知財R&Dを通じて、新しい形のR&Dを構築していきたい。知財専門のベンチャキャピタル子会社IDベンチャーズで、知財R&D企業と期間の育成を支援して聞きたい」と述べた。

インテレクチュアル・ディスカバリーの知財R&D事業成果

期間

技術分野

遂行機関

出願件数

2011年

(2010.10~2011.4)

e-paper

1機関と1社

6件

商用特許6件

2012年

(2011.10~2012.7)

3DTV
動画のコーデック
など23分野

18機関-
大学11校、研究所2ヵ所、企業5社

117件

標準特許11件

商用特許106件

2013年

(2012.8~2013.5)

次世代近距離通信
セキュリティ
LED照明
など25分野

35機関-
大学17校、研究所1か所、企業17社

428件

(進行中)

標準特許133件

商用特許295件

クォン・ドンジュン記者

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