知的財産ニュース SKC、フランスのアルケマとの特許訴訟で勝利

2013年1月11日
出所: 電子新聞

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SKCは、フランスの化学メーカーアルケマ(arkema)とのフッ素フィルムの製造技術特許侵害差し止め訴訟で勝利した。昨年、カネカが系列会社であるSKCコーロンPIを相手に米国国際委員会(ITC)に提起した特許侵害訴訟での勝利に続き、世界有数の素材企業を相手に独自の技術力が再確認された結果だと分析されている。

10日、関連業界によると、ソウル中央地方裁判所は、2011年11月、アルケマが提起した特許権侵害差し止め請求の訴において、最近、「原告の請求を棄却する」という最終判決を言い渡した。

アルケマは、2011年2月、フッ素フィルム関連の特許(フッ化ポリマー機材の柔軟性フィルムによって表面-保護された太陽光モジュール)を韓国に登録した。これに対しSKCは、同年5月に特許無効審判を請求し、特許審判院から11月、「アルケマ特許の全請求項を無効とする」という旨の審決を言い渡された。

アルケマは、特許審判院の審決を受け、SKCに対して特許権侵害差し止め請求訴訟を提起し、今回にソウル中央地方裁判所がその棄却判決を言い渡したのだ。SKCは、今回の訴訟により、昨年9月にアルケマが請求した損害賠償請求訴訟でも前向きな判決が出されると期待を示している。

SKC関係者は、「SKCの独創的なフィルム製造技術を裁判所が認めた結果だ。今回の勝訴判決により、SKCは、フッ素フィルムの独自技術の競争力を立証した」とコメントした。

SKCが2009年に開発したフッ素フィルムは、太陽光モジュール寿命の延長、水処理膜のろ過など、様々な用途に利用されている。今後、応用分野がさらに広がると見込まれ、グローバル企業が積極的に投資している製品だ。世界でもSKC、デュポン、アルマケなど、限られたメーカーだけが製造技術を保有しているという。

ユ・ソンイル記者

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