知的財産ニュース サムスンとLGの訴訟、いつまとまる?
2013年2月19日
出所: 電子新聞
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和解のムードが漂い始めたサムスンディスプレイとLGディスプレイの紛争に、いつ終止符を打つのか、業界が注目している。
今月4日に両社の代表が知識経済部成長動力室のキム・ジェホン室長と合い、和解するという方向で意見がまとまり、半年間に及ぶ裁判沙汰は一服した。しかし、方向性については合意したが、細部事項は、実務者の協議を通じて決めていくと表明するにとどまった。2週間が過ぎた今も交渉の動きは見えず、今後の進展について関心が高まっている。
和解の手を先に伸ばしたのはサムスンだ。サムスンディスプレイは、旧正月の連休が終わり次第、仮処分訴訟を取り消した。この訴訟は、水原地方検察がLGディスプレイの取締役と前・現職のサムスンディスプレイ研究員を技術持ち出しの疑いで起訴すると、サムスンディスプレイがLGディスプレイを提起した訴訟だ。OLED技術の持ち出し関連のサムスンの細部技術をLGが使用できないように要請する内容で、今月判決を控えていた。サムスンが旧正月連休の直後に仮処分申請を取り消したのは、判決が出る前に事態を鎮静化させるためだったと分析される。
次の番はLGだ。LGディスプレイは、仮処分訴訟の取消しが行われた後にもこれといった動きを見せていない。LGディスプレイの関係者は、「事態の解決に向けて様々な方面から方策を検討中だ」とコメントした。
専門家は、LGが取れる方法として「ギャラクシーTab 10.1の生産及び販売差し止め仮処分の申請」の取消しだと判断している。今回の騒ぎがプライドと競争意識から始まった係争だとしても、企業の資産がかかっている特許訴訟を取消すために別途の交渉を行う可能性が高い。特許侵害訴訟を取り消した場合、再度権利を主張することが難しくなるためだ。仮処分申請を除外して4件の特許侵害訴訟と無効訴訟が進められている。
業界は、両社の紛争が一日でも早く終わることを望んでいる。両社に部品や設備を供給している協力会社は、業界全体に飛び火するのではないかと懸念を示している。
業界のある関係者は、「特許係争のせいで、部品産業全体が打撃を受けるのではないかとすごく心配している。早く事態が収まることを望んでいる」と述べた。
ムン・ボギョン記者
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