知的財産ニュース コーヒー関連の商標出願が急増

2013年10月3日
出所: 韓国特許庁

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この数年間、韓国で巻き起こっているコーヒーブームを裏付けるかのように、様々なコーヒー用具やコーヒー専門店などの関連商標出願が爆発的に増加したことが分かった。

韓国特許庁は、コーヒー関連の商標出願は、2008年以前までは年に200~300件の水準だったが、2012年に1,100件、2013年6月末現在、約600件が出願され、最近の4~5年の間、大幅な増加基調を示していると発表した。

こうした動きは、同期間中、韓国で巻き起こっているコーヒーブームの影響が大きいとみられ、特に加工コーヒーを生産、供給する従来のメジャーメーカーだけでなく、個人の出願が大きく増加したことにその要因があると分析される。

具体的な出願現状をみると、全体出願件数6,444件のうち、国内の個人が4,096件(63.5%)、国内法人1,645件(25.6%)、外国法人630件(9.8%)、外国の個人73件(1.1%)と、国内の個人による出願割合が最も多い。

このように、個人による出願の割合が高い理由は、他業種に比べ、比較的に個人の開業が容易である面もあげられるが、なにより、その過程でのブランド先取りと権利化、ブランドの認知度向上のため、開業と同時に商標出願を必須にしているためだ。

一方、メーカー別では、国内メーカーの「東西食品」が約120件、「南陽乳業」が約90件を出願しており、1991年に韓国に進出したアメリカの「スターバックス」がこれまで約140件を出願した。

韓国オリジナルのプレンチャイズコーヒー専門店としては、「TOM&TOMS」約60件、「(株)カファベネ」が約40件、その他「(株)HOLLYS F&B」、「(株)ロッテリア」、「(株)EDIYA」がそれぞれ約20件のコーヒー関連商標を出願したことが把握された。

こうしたコーヒー関連の商標出願が急増していることについて、韓国特許庁の関係者(国際商標審査チームのナ・チャンヒチーム長)は、「コーヒーはブランドと切り離して考えられないほど、コーヒーのブランド化、ブランド化されたコーヒーが主流であるだけに、ブランドの開発と権利化が大事であり、その出発点となる「商標出願」は、生活に着実に定着しつつあるコーヒー文化から考えて、今後数年間はこうした増加基調は続くだろう」と説明した。

コーヒー関連の商標出願の現状

区分

出願

合計

国内

外国

個人

法人

個人

法人

1955

1

1

1961

1

1

1965

2

2

1974

1

1

1975

3

3

1976

1

1

1977

1978

1979

1

1

1980

1982

1

1

2

1983

1

2

3

1984

2

1

3

6

1985

1

6

3

10

1986

1

6

2

9

1987

8

6

14

1988

3

9

6

18

1989

4

7

15

26

1990

7

10

9

26

1991

13

9

6

28

1992

21

5

7

33

1993

41

8

14

63

1994

18

3

1

20

42

1995

24

10

2

11

47

1996

42

24

13

79

1997

39

27

13

79

1998

27

14

2

14

57

1999

61

37

34

132

2000

50

29

2

22

103

2001

87

51

2

10

150

2002

112

48

7

37

204

2003

85

38

23

146

2004

75

43

5

38

161

2005

91

39

5

29

164

2006

126

82

2

42

252

2007

179

82

8

35

304

2008

215

118

2

43

378

2009

258

118

6

37

419

2010

456

177

13

36

682

2011

789

220

5

38

1,052

2012

793

265

7

44

1,109

2013

474

148

4

10

636

合計

4,096

1,645

73

630

6,444

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