知的財産ニュース 地理的表示団体標章の進化

2013年2月19日
出所: 韓国特許庁

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「地域の郷土資源がブランドとして生まれ変わる」

韓国特許庁によると、2012年12月末現在、郷土資源のブランドは161件(国内152件、外国9件)登録されているという。

自治体別では全羅南道が42件を登録して国内全体(15 2件)で約28%を占めており、全羅北道が22件を登録して14%を占めている。品目別では、農産物と林産物がそれぞれ30件で全体の約39%を、水産物は26件(17%)、畜産物は6件(約4%)が登録されている。

最近3年間登録された地理的表示団体標章は115件で、全体の74.2%を占めている。地理的表示団体標章に対する自治体の関心が高まった背景には、地域の郷土資源が地理的表示団体標章として登録すると、所得増加や雇用創出に影響し、地域経済の活性化と地域でのイベントを関連付けることで自治体のイメージ向上にも大きく貢献している理由がある。

地理的表示団体標章の役割の増大は、標章そのものにも影響している。初期の地理的表示団体票所は、「長興椎茸」や「高興柚子」のように地域名と商品名が単純に結合されていたが、最近では

などのように郷土資源と地域的な特徴を組み合わせたイメージで表現している。

こうした変化は、単純に地域名と商品名を結合した地味なブランドよりは、それぞれの特徴を上手に調和させた消費者に親しみやすいブランドが郷土資源のイメージを覚えてもらいやすいからだ。

また、浦項水刺身()は、2011年に日本に出願し、独島のアワビ・サザエ()は、2012年度に中国、スペイン、オランダ、ロシアに出願するなど、自治体の地理的表示団体標章が地域の代表から、韓国の代表として世界に広がっている。

韓国特許庁商標1課のチュ・ジョンキュ課長は、「今後、約400件の地域の特産品が地理的表示団体標章として出願される見通しで、海外への進出が増加して韓国の特産品がグローバル競争力を兼ね備えられる基盤になるだろう」と述べた。

2012年12月末市道別の地理的表示団体標章登録現状

区分

合計

釜山

大邱

仁川

光州

蔚山

世宗

京畿

江原

忠北

忠南

全北

全南

慶北

慶南

済州

登録件数

152

3

3

1

2

4

15

7

13

22

42

22

13

5

品目別の地理的表示団体標章の登録現状

合計

農産物

畜産物

水産物

林産物

果物

食品

主流

車類

衣類

工芸品

その他

152

30

6

26

30

26

13

5

4

5

4

3

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