知的財産ニュース SKテレコム 端末UI特許確保に総力

2013年5月7日
出所: 電子新聞

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SKテレコムがスマートフォンのユーザー環境(UI)関連特許を相次いで出願するなど、UIに関する知的財産権に力を入れている。ハードウェアのみならず、ソフトウェアとUIの重要性が高まっているためだ。

SKテレコムが特許出願した「T簡単モード」は、スマートフォンの待ち受け画面をフィーチャーフォンのキーボードスタイルに変換して操作を簡単にできる技術だ。節電モード・シンプルモード技術の特許2件と、デザイン特許1件を出願した。また、「携帯電話安心バックアップ」を発売し、SMS・MMSを含めた端末データを他社の端末に転送する技術も特許と指定出願した。

SKテレコムが端末サービスに関連して特許を出願している理由は、特化されたサービスの模倣 を防ぐためだ。スマートフォンの普及により、ハードウェアの競争において特別な技術を提示することが難しくなったが、搭載されたソフトやUIデザインはまだ開発の余地があるという判断があった。T簡単モードのようにサービス特許の出願を通じて競合会社のコピーを回避していると説明した。

SKテレコムはまた、こうした出願の理由について、「製造会社や従来のコンテンツ会社ができなかった部分まで、顧客の立場で開発できる柔軟性を我々が持っているためだ」と説明し、この戦略は現場で良い反応を得ていると紹介した。

従来までは代理店で端末を変更する時にデータの転送に2時間以上がかかったが、「携帯安心バックアップ」で15分に短縮した。T簡単モードを搭載した「Optimus LTE3」、ペンテックの「ヴェガS5」も一日300台以上が販売されている。

SKテレコムは、端末サービス、UI関連特許以外にも、この1年間、ネットワーク・ローミング・メッセージ関連のソリューションなど13件の特許を出願した。端末ソリューション特許は、顧客がサービス・UIのように、具体的な形態を見ることはできないが、データのスピードや使用性の改善など、最適化のために搭載されている技術だと説明した。SKテレコム関係者は、「スマートフォン端末が上方平準化され、スペックとデザインの差による競争は下火となりつつあるが、ソフトウェアの重要度は逆に高まっている。スマートフォンのソフトウェアとUIは、端末の競争力において重要な軸になるという見通しに基づき、その準備過程から関連特許を増やしている」と説明した。

SKテレコムの端末特許出願の現状

区分

件数

関連サービス

性能回線ソリューション特許

9

携帯安心バックアップ

データ品質の改善

ローミング

メッセージなど

UI特許

3

T簡単モード

好きに決めるアイコン3.0など

デザイン特許

1

T簡単モード

キム・ウォンベ記者

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