知的財産ニュース サムスンディスプレイ LG電子相手のLCD訴訟を取消し

2013年3月20日
出所: 電子新聞

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サムスンディスプレイは、自社のLCDコア特許技術を侵害したとしてLG電子とLGディスプレイを相手に提起した訴訟のなかで、LG電子との訴訟は取消すことを20日に明らかにした。

サムスンディスプレイとLGディスプレイは、昨年の4月、重役の人材引き抜きをきっかけに、有機発光ダイオード(OLED)技術の侵害など、数件の特許をめぐって裁判を続けてきた。両社の係争が生産差し止め仮処分申請など、業界全体に飛び火したため、今年初めに知識経済部の仲裁で実務交渉に入った状態だ。両社は現在、特許技術に関する侵害を綿密に判断し、クロスライセンスで利用料を支払う案も検討している。

サムスンディスプレイは、係争の当事者ではないサムスン電子とLG電子など、セット会社は、大乗的見地に立って除外することで合意したという。LGディスプレイの残りの特許訴訟は、両社の実務者同士で協議してその内容を分析し、取消すかどうかを決める方針だ。一部では、LGが保有した特許にサムスンは負担を感じ、先に訴訟を取り消したとの見解もある。

一方、LG電子は、訴訟取消しは歓迎したが、自社の持っている特許に見合う正当な補償は必ず受け取るべきだとくぎを刺した。

キム・ミョンヒ記者

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