知的財産ニュース 未来部 知財委などと連携し「知財ファイナンス」構築

2013年5月14日
出所: 電子新聞

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韓国政府は、知的財産の価値を評価・保護できる方策の模索に本腰を入れる。また、年末まで民間専門家と協力し、知財投資や金融などの「知財ファイナンス」活性化策も考える。

未来創造科学部と国家知識財産委員会は、14日、ソウルで「知財価値評価・金融政策協議会」を発足し、「創造経済の実現に向けた知財価値評価・金融現状と課題」について議論を行った。協議会には、未来部・文化体育観光部・産業通商資源部・金融委員会・中小企業庁・特許庁の局長級の公務員と、ベンチャ企業協会・全国銀行連合会・韓国ベンチャキャピタル協会などの産業・金融界の本部長級の高官など18人が出席した。今後、隔月に協議会を開き、「知財ファイナンス」活性化策を模索する。国政課題となっている「知財の創出・保護・活用システムの先進化」の中心的な細部課題の知財価値評価、金融生態系の構築に向けた参加部署の改善策、今後の協議会の議論を通じて、発掘課題有機的に総合する計画だ。

知財価値評価や投資・融資などの知財ファイナンスは、技術の価値評価や技術金融から派生した新たな概念だ。未来部知識財産戦略企画団のコ・ギソク団長は、「リスク管理など、具体的な金融機法などはまだ確立されていない。今回発足する政策協議会で、各部署が施行中か、予定されている事業の情報を共有し、一貫的かつ総合的な視点に立って議論できる場になるだろう」と期待を示した。

協議会は、効率的な運営のため、知財価値評価・金融専門家で研究チームを構成する。同時多発的な集中研究を通じて政策案を設け、協議会の案件として活用する予定だ。金融界・産業界・法曹界・学会などから専門家が参加し、協議会に想定する案件を事前に検討して政策の妥当性と実行可能性を検証する。

コ団長は、「金融制度担当の金融委員会、知財価値評価担当の産業部・文化部・特許庁、中小・ベンチャ企業担当の中小企業庁、創造経済担当の未来部が足並みを揃えて各領域でそれぞれの役割を果たしていく。一時的な流行ではない持続可能な価値評価と、金融の供給者・需要者の要請に応えた形の合理的な案になるよう、各部署と専門家が議論を重ねていく計画だ」と説明した。

クォン・ドンジュン記者

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