知的財産ニュース サムスンとエリクソンの特許係争、長期化するか

2013年2月28日
出所: デジタルタイムズ

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サムスン電子とエリクソンの間で行われている特許係争が今回のMWC2013でも和解の兆しは見えず、長期化する様子を呈している。両者は、MWC2013のイベント場のビジネス専用ブースが集まっているホール2展示場で、向かい合ってブースを設置したが、雰囲気は冷ややかなままだった。

26日(現地時間)、スペインのバルセロナに設置されたエリクソン展示館で会同したエリクソンの知的財産権責任者は、「エリクソンは、この2年間、サムスン電子と特許ライセンス交渉を行ってきたが、最終的な手段として訴訟を選ばざるを得なくなった」とコメントした。

今回のイベントでは、サムスンのイ・ジェヨン副会長とエリクソンのハンス・ベストベリ会長という最高位の取締役が参加したが、交渉は、1度も行われなかったとみられている。世界のモバイル関連企業が勢ぞろいする MWC2013で、1度は交渉は行うかどうかに関心が集まっている。しかし、エリクソンの知財責任者は、「2人の最高位の取締役は会同せず、実務者のレベルでも訴訟関連の交渉が行われたかは分からない」とコメントした。知的財産権の戦略を総括する責任者のコメントであるだけに重みがある。

エリクソンは、昨年11月、サムスン電子が自社の無線関連特許を侵害したとして米国テキサス州東部裁判所に訴訟を提起した。エリクソンは、サムスン電子が知的財産権の「自由かつ公正に使用する権利」を侵害したと主張している。

両者の最高位の取締役が会うきっかけになった今回のMWCでも冷ややかな雰囲気が確認され、両社は、8月に予定されている米国裁判所での判決まで特許紛争を続ける可能性が高い。

パク・チソン記者

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