知的財産ニュース 35年ぶりの寒波、事前に知ることはできませんか?

2012年2月14日
出所: 韓国特許庁HP

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1977年以降、35年ぶりに突然やってきた2月の寒波で、凍った道で滑ってケガをする人が続出、水道計量器の凍破や出勤時の交通事故などが相次いだ。

最近の突然の寒波は、韓国を含む東アジア、東ヨーロッパ、北アメリカ北部など広い地域に影響を及ぼしており、エネルギー価格の暴騰の原因にもなっている。気候変化や気象異変を予測する技術は、これまで以上に重要性が高まっている。

韓国特許庁は、気象異変の増加により気象を測定して予測する特許出願が着実に増加すると見ている。これと関連した特許出願は2007年22件に過ぎなかったが、2011年には56件と2倍以上増加、5年間累積で232件が出願され、このような出願の増加に押されて5年間の累積登録が102件、登録件数も2011年に38件と最大値を見せている。

特に、寒波などを予測する技術関連の特許件数は2007年が5件、2011年は34件と急速に増加しており、5年間の累積出願件数も87件と気象関連の特許出願の38%を占めている。

最近、異常気象が頻繁に発生しているのを受けて、未来の寒波や大雪、台風の予測、大気-海洋間の相互作用によるエルニーニョおよびラニーニャの発生を予測する技術が増加する傾向だ。

また、情報通信(IT)技術の発展と天気の変化に対する一般市民の関心が高まることで、消費者に未来の気候を立体的に見せる3次元(3D)映像技術、有無線統合IT技術を利用したリアルタイム気象情報の提供技術などが開発されている。

この他にも、天気予報のための気象レーダーおよびスーパーコンピュータの予測性能を高めて、短時間に急激に発生する突発性大雪および豪雨などを事前に感知する技術が特許出願されているが、予測の速度および正確度は未だ不十分だ。

ソル・サンミン特許庁機械金属建設審査局長は「特許庁は、気候変化グリーン技術に対する超高速審査を通じて、優れた発明が速かに特許を受けられるように支援し、発明の早期公開で新技術の開発を促進している」とし、「今後、韓国が優れた気候および天気予報技術を持続的に活発に開発して、遠隔ネットワークや有無線通信などのIT技術と組み合わせれば、寒波のような危険な気象情報を消費者に合わせて正確かつ速かに提供できる日も遠くない」と述べた。

資料:主要技術別特許出願動向

2007 -2011年期間出願件数(実用新案含む)
技術類型 件数 比率(%)
気象学 65 28
複数変量測定器 35 15.1
気象目的の器具 17 7.33
天気状況予報 22 9.48
日照時間記録計 1 0.43
降水量計 85 36.6
大気中の電位差を測定 3 1.29
気象装置の試験 4 1.72
合計 232 100

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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