知的財産ニュース サムスンとLGDのトップ、「ディスプレイの日」記念式で遭遇

2012年10月8日
出所: デジタルタイムズ

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「OLEDの訴訟」については触れず

5日、韓国ディスプレイ産業協会の主管でソウルのJWマリオットホテルで開催された「第3回ディスプレイの日」の記念式にOLED(有機発光ダイオード)を巡り訴訟を繰り広げているサムスンディスプレイとLGディスプレイの代表が参加したが、訴訟に関してはコメントを差し控えた。

協会の主席副会長を務めているLGディスプレイのハン・サンボム代表は、他の予定のため先に退場したが、記者団に対し、「特許訴訟は、両社のことであるだけに、それに関する話はしなかった。元々そういう話はあまりしない。」と述べた。

協会長を務めているサムスンディプレイのチョ・スイン社長も訴訟に関し、「もっと見守る必要がある」と話したが、「ハン代表とはこのことについて話していない」と付け加えた。

来年の投資規模については両方とも慎重な姿勢を示した。チョ社長は、「これから少しずつ投資を拡大していく」と述べ、段階的に投資を行っていくことを明らかにした。ハン代表は、「大きな枠は整っているが、まだ発表する段階ではない」とし、「当初の計画通りに推進していきたい」と話した。

両社の対立は、今年7月、サムスンディスプレイの発足後、検察がOLEDに関する技術流出の件で両社の役職員を起訴したことから始まった。そして、9月初め、サムスンディスプレイがLGディスプレイを相手取り、OLED技術使用の差し止め仮処分を求めた。さらに、9月末、LGディスプレイがOLEDに関する基幹特許の侵害を理由にサムスンディスプレイと親会社のサムスン電子に対し訴訟を提起し、特許を巡る争いが激しさを増している。しかし、チョ社長とハン代表は、1975年に竜山高校を卒業した同級生で、親しい関係であるとされており、訴訟の成り行きに注目が集まっている。

イ・ホンソク記者

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