知的財産ニュース ウィップス、特許戦争の本場に参入

2012年11月20日
出所: 電子新聞

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ウィップス(WIPS、http://search.wips.co.kr/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が米国市場に別途の法人を設立し、知的財産(IP)サービスの事業領域を世界中への拡大を目指すという。

韓国IP専門サービス企業のうち、米国に会社を設立したのはウィップスが初めてだ。ウィップスは、19日、「米国のワシントンに別途の会社を設けた。オフィスの契約が済み次第、米国市場を中心にサービス提供を始める。」と発表した。

米国現地のIPサービス専門家を代表として法人を設立するなど、運営の準備はすべて終えた状態だ。現地環境とお客のニーズに合わせたサービスを行うため、職員の7人は全て現地で雇う計画だ。

イ・ヒョンチル代表は、「運営が軌道に乗るまでは現地のアメリカ人に運営を任せるつもりだ。事業拡大などの本格化段階に入ってから、韓国から監査・管理担当を派遣する計画だ。」と述べた。

最近、アジアで法人を設立して事業を行っているIP専門会社は登場したが、特許戦争の本場だと言われている米国でIPサービスを始めたのはウィップスが唯一だ。ウィップスも9月に海外事務所としては初めて「ウィップス・シンガポール」を開所したが、独立法人の形で海外に進出したのはこれが初めてだ。イ代表は、「特許の検索・分析・調査など、ウィップスが行っているサービスの大半を米国でオン・オフラインを通じて提供したい。」と語った。

1999年に設立されたウィップスは、現在、オンライン上における特許の検索・分析サービスに強みを持っている。世界的な特許検索サービス「ウィップス4.0」と専門家向け特許分析サービス「ウィンテルリップス(WINTELIPS)」などを利用してオーダーメイドDB構築とシステム開発に乗り出した。オフラインでは、先行技術調査・無効資料調査、特許・技術・市場の動向分析、技術評価・技術移転・事業化など、IP基盤の総合コンサルタントを行っている。

韓国の国内IP市場で培ってきたノウハウと、世界特許関連データベース(DB)システムが海外に進出する土台になったという。ウィップスは、韓国では約3000の企業・機関と取引を行っており、民間IPサービス市場で首位をキープしている。

イ代表は、「再契約率が98%という高い水準の顧客満足サービスを支えとし、米国市場でも現地に合わせたIPサービスを提供していきたい。世界知的所有権機関(WIPO)が選定した世界6大の特許情報サービス会社に認められたカナダのトムソン・ロイターなど、グローバル企業と肩を並べるようになった。」とコメントした。

クォン・ドンジュン記者

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