知的財産ニュース ニセモノの種類も多様に

2012年7月17日
出所: 韓国特許庁

3635

2012年度上半期の商標権特別司法警察隊が取締まりの結果を発表

韓国特許庁の商標権特別司法警察隊(以下、特司警とする)は、今年下半期の韓国で出回っている偽造商品の取締りを強化するため、偽造商品事犯159人を刑事立件し、77,726の偽造商品を押収したと発表した。

摘発された犯罪の類型は、卸・小売り販売事犯が90人、オンライン販売事犯が44人、製造事犯7人、流通事犯18人となった。

押収された偽造商品を分析した結果、
摘発品目は、靴類42,534、衣類19,870、カバン類5,189、アクセサリー類4,203の順となり
ブランド別には、ニューバランス38,633、MLB15,085、ルイヴィトン3,919、シャネル3,378、トムス(TOMS)2,193の順となった。

今回の取締りで浮き彫りになったのは、偽造の対象が名品ブランドのカバンだけでなく、若者に人気のあるブランドのスニーカーや帽子、ED治療薬のバイアグラのような医薬品にまで拡大し、偽造商品の品目がさらに多様になったことだ。

主な摘発事例

  • 釜山に地下の秘密工場を設け、「ニューバランス」、「ポロ」「トムス」などの有名ブランド商品を模倣したスニーカーを大量に製造し、インターネット通販サイトなどを通じて流通、検挙されたケース(釜山(プサン)事務所、6.25)
  • ソウルで秘密の貴金属製造工場を設けて名品ブランドの模倣指輪などを大量に製造して全国の貴金属販売業者に供給していたことが摘発、検挙されたケース(大田(テジョン)事務所、3.16)
  • ソウルで地下に秘密売り場を設けて日本人などの外国人観光客だけを対象にルイヴィトンやシャネルといった名品ブランド商品を模倣したカバンなどを販売していたことが摘発、検挙されたケース(ソウル事務所、6.22)
  • 全羅北道(チョルラブクト)益山(イクサン)の農村地域でED治療薬偽造バイアグラを処方箋無しに違法で販売していたことが摘発、検挙されたケース(大田事務所、5.21)

特司警の判ヒョンギ隊長は、「偽造商品の購入者の大半は、偽造商品である事を承知したうえで購入するケースが多いが、青少年の場合、オンラインで定価より安く購入しようとしたことが被害につながった。」とコメントし、偽造商品による被害者がこれ以上発生しないよう、下半期も取締まりを強化していく計画だと述べた。

参考:特司警の取締り実績(2012年上半期)

刑事立件 (単位:名、点)
区分 2012 2011
刑事立件(人) 第1四半期 77 26
第2四半期 82 45
第3四半期 - 38
第4四半期 - 30
小計 159 139
偽造商品の押収(点) 第1四半期 26,518 8,518
第2四半期 51,208 9,779
第3四半期 - 7,620
第4四半期 - 2,672
小計 77,726 28,589
ブランド別の押収現状(上位10) (単位:点)

順位

商標

カバン

アクセサリー

眼鏡

医薬品

その他

合計

1

ニューバランス

-

-

38,633

-

-

-

-

38,633

2

MLB

-

-

-

-

15,085

-

-

15,085

3

ルイヴィトン

2,611

2

12

426

81

658

129

3,919

4

シャネル

492

17

44

696

48

1,067

1,014

3,378

5

トムス

-

-

2,193

-

-

-

-

2,193

6

ナイキ

-

-

1,225

-

639

-

-

1,864

7

グッチ

426

-

44

584

78

239

-

1,371

8

The North Face

-

-

-

-

321

-

691

1,012

9

Nepa

-

-

-

-

858

-

-

858

10

エルメス

135

2

-

-

2

694

-

833

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