知的財産ニュース 日立化成、今度はイノックスを特許侵害で提訴

2012年1月19日
出所: 電子新聞

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日立化成が、国内半導体・プリント回路基板(PCB)素材メーカーのイノックスを相手に、自社の特許を侵害したとして提訴した。昨年末には、国内半導体装備・素材メーカーのケイシーテックを特許侵害の疑いで米国裁判所に提訴した。世界の半導体市場で韓国の地位がますます大きくなるなか、最近、国内の電子素材メーカーが急速に成長するのを見て、これを積極的に牽制しようとする意図に見える。

日立化成工業は19日、国内電子素材メーカーのイノックスに対し、半導体パッケージの工程用ダイボンディングフィルムに関する自社の特許を侵害したとして、台湾知的財産裁判所に訴訟を提起したと明らかにした。イノックスのダイボンドシート「WL-0020-05A」が日立の台湾特許を侵害したという主張だ。日立化成はこれに先立ち、韓国特許権も違反した可能性があり、昨年からイノックスと協議を行ったが合意点を見出すことができず、台湾で訴訟を提起した。ダイボンディングフィルムは、ICチップと回路基板を付着する半導体後工程超薄型フィルム接着剤で、日立化成は去る1993年に初めて開発に成功した後、現在世界市場での占有率1位を記録中、関連特許も約500件保有している。イノックス関係者は「日立側の特許侵害提訴件を現在綿密に把握中で、まもなく対応策を出すだろう」と話した。

一方、日立化成は昨年11月国内半導体装備・素材メーカーのケイシーテックを相手に、化学機械的練磨方式の酸化セリウムスラリー(CMPスラリー)の特許権を侵害したとして、米国,テキサス州オースチン西部地方裁判所に訴訟を提起した。

ソ・ハン記者

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