知的財産ニュース 半導体設計財産の国産化率を2倍に

2012年6月4日
出所: 韓国特許庁HP

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韓国特許庁は、現在15%の半導体設計財産の国産化率を30%に向上させるため、2012年から3年間で80億ウォンを投入し、半導体設計財産の開発および流通支援を拡大する計画だと明らかにした。

半導体設計財産は、反復使用を可能にさせた半導体回路で、システム半導体を家と仮定した場合、家を建てるのに必要なレンガや木などの材料が半導体チップの必須構成要素だ。

半導体設計財産の市場規模は2011年に19億ドルであったが、2013年には22億ドルまで成長すると予想される。

しかし、半導体設計財産の専門企業上位30社に国内企業は入っておらず、半導体設計財産の国内開発は低調で、国内で使用中の半導体設計財産の国産化率は15%に過ぎない。

特許庁は2012年から3年間で80億ウォンが投じられる半導体設計財産振興事業を通じて、信頼性のある半導体設計財産の創出および流出基盤を構築し、半導体設計財産の国産化率を2倍の30%に向上させる計画だ。

この事業は、国内企業の半導体設計財産の創出および流通基盤を造成する「核心半導体設計財産創出事業」と「半導体設計財産流通支援事業」、優れた半導体設計の発掘および技術開発促進のための技術競演の場である「大韓民国半導体設計大展」に分けて推進する。

まず、「核心半導体設計財産の創出事業」は、特許庁支援で開発された国産プロセッサーのCore-Aシリーズを無償で補給するのと同時に、市場規模は大きいが国産化されていない半導体設計財産を発掘して、開発を支援する予定。

次に、「半導体設計財産の流通支援事業」は、政府R&D事業と連携して現在検証された170件の半導体設計財産の数を大幅に拡大する一方、国内企業が開発した半導体設計財産の試製品製作に対する支援を拡大するなど、信頼性を確保することに注力する予定。

そして、6月4日から開幕する「大韓民国半導体設計大展」は、2000年から国内の優秀な半導体設計を発掘して褒賞することで、半導体設計技術の発展を促進かつ半導体設計分野の人的底辺を拡大している。

これまで、半導体設計大展を通じて優秀な技術力と経済性を持った作品が発掘された。これは去る4年間の受賞作55作品中、特許および配置設計権などの知的財産権登録が42件、商用化が9件という事実からも明らかである。

設計大展の受賞作に対しては「半導体設計財産の流通支援事業」による取引支援および政府褒賞受賞者に対する中小企業イノビズに指定されれば加点が付与されるなど、多様な特典が付与される。

金・ヨンホ韓国特許庁電気電子審査局長は「国内のシステム半導体産業は着実に成長しているが、その部品素材に該当する半導体設計財産産業は相対的に成長が遅かった。」とし、「大韓民国半導体設計大展に国内産・学・研が積極的に参加して優秀な半導体設計財産が発掘されることを期待し、半導体設計財産振興事業を通して半導体設計財産の国産化率を高め、優秀な半導体設計財産が創出・流通されるよう政策的支援を行なう」と述べた。

設計大展は、半導体設計分野に従事する韓国人であれば誰でも参加可能。

詳細内容は韓国特許庁ホームページ(www.kipo.go.kr外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます →情報広場 →褒賞および行事 →大韓民国半導体設計大展)または大会担当者(標準特許半導体財産チーム:042-481-8248)に問い合わせて下さい。

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