知的財産ニュース 海外のバイオヘルス特許情報「一目で分かる」
2012年8月28日
出所: 電子新聞
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知識経済部、統合検索システム「KOBICS」を構築、サービス開始に
韓国政府が、バイオ医薬品や医療機器の海外特許情報を統合的に提供する「バイオヘルス情報支援システム(KOBICS)」のサービスを開始した。
知識経済部と特許情報振興センターは、28日、ソウルでバイオヘルス企業のグローバル進出支援に向けた特許基盤情報システムの構築課題第1次年度の最終報告及び、 KOBICSオープン式を開催した。
知識経済部は、最近の国際特許紛争の激化で特許の重要性が増していることをうけ、昨年9月から特許情報振興センター、韓国バイオ協会、KOTRAと共同で特許をベースにし、各種情報を一括で提供する統合検索システムの構築を進めてきた。
その結果として立ち上げられたKOBICSは、韓国の中小ベンチャー企業が商品の研究開発(R&D)戦略を効率的に確立・推進するために必要な海外主要国の海外特許情報臨床と許認可情報市場・産業情報などを無料で提供するサービスだ。
特許と関連し、記載事項、塩基序列、特許原文などの一般データのみならず、技術の流れ図、ポートフォリオの分析、特許分布図などの分析データを提供し、詳細な条件検索が可能とされている。
特許情報振興センターのチュ・イルテク本部長は、「KOBICSを活用し、バイオ医薬品の研究開発する際に特許情報を事前に調査して重複研究を防ぎ、基盤特許の回避戦略の確立が可能になる。自社の環境に合わせたバイオベター、バイオ新薬など、オーダーメイド型の技術開発支援を行いたい。」と述べた。
KOBICSは、2013年内外に特許が満了する大型バイオ医薬品情報を優先的に提供し、関連バイオシミラー発売を準備している韓国の中小ベンチャー企業を支援する方針だ。
知識経済部は、今年バイオシミラーを皮切りに2016年まで抗体医薬品、ワクチン・注射用剤、細胞治療剤、遺伝子治療剤の順にデータベース(DB)を構築し、医療機器の場合、2014年から毎年10種類ごとにDBを構築していく計画だ。
知識経済部新産業政策課のキム・ハクド政策官は、「韓国企業の海外進出を支援するため、業界が実質的に求めている情報が持続的にアップデートされるよう、最善を尽くしていきたい。関連業界も政府の取り組みに積極的に意見を呈し、共にグローバルに飛躍できるよう努力してもらいたい」と述べた。
ナム・ドヨン記者
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