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WTO・他協定加盟状況

最終更新日:2016年03月31日

インドは、1995年1月1日の設立時からWTOに加盟している。ただし、GATT加盟は1948年7月8日。インドは、二国間もしくは多国間の枠組みで各国との自由貿易協定・経済連携協定の締結を加速させており、日本との間でも日印包括的経済連携協定を2011年8月1日に発効させている。


I. 二国間協定

<締結済み>
1. スリランカ(インド-スリランカFTA)
2000年3月1日発効。関税引き下げ対象品目を[1] 基本関税を即時撤廃する品目、[2] 経過措置を取る品目(50%引き下げを実施した後、協定発効後3年以内に撤廃)、[3] クオータ制をとる品目、[4] 対象外品目(ネガティブリスト)に分類。インド側は2005年3月時点で、ネガティブリスト以外の対象品目の引き下げスケジュールを完了。スリランカ側も2008年に完了。両国は、現行のFTAをサービス分野も含めた包括的経済連携協定(CEPA)に拡大するべく交渉中であった。しかし、スリランカは、CEPAの締結に踏み切れず、CEPAについては進展がない状況である。代わりに、インドとスリランカは、2016年半ばまでに経済技術協力協定(Economic and Technological Cooperation Agreement:ETCA)を締結する見込み。

2. アフガニスタン(インド-アフガニスタンPTA)
2003年5月発効。対象品目(インド側38品目、アフガニスタン側8品目)に対し、50~100%の範囲で関税を引き下げる特恵関税を適用。主な対象品目は果実やスパイスなど。

3. タイ(インド-タイ枠組み協定)
2010年までに物品貿易を含んだインド-タイFTAを締結するという目標を掲げ、2004年から交渉が開始された。この交渉開始に先立ち、アーリーハーベストで指定された84品目の関税については、2004年1月1日時点の関税率(MFNレート)をベースに、2004年9月1日に50%引き下げ、さらに2005年9月1日に75%引き下げ、そして2006年9月1日に関税が撤廃された。物品貿易のみならず、サービス貿易や投資なども含んだFTA締結について、引き続き両国間で交渉が重ねられている。計画されている関税引き下げから砂糖、ゴムガスケットの除外、繊維や石油化学製品の追加に関して交渉を続けているが、合意に至っていない。

4. チリ(インド-チリPTA)
2005年1月、経済協力枠組み協定を締結。同枠組み協定の下、2006年3月に特恵関税協定(ICPTA)を締結。2007年にHSコード8桁レベルでインド側296品目、チリ側266品目の関税を10~50%の範囲で引き下げることに合意し発効した。さらに、財・サービスの貿易や投資分野において両国間の協力関係を拡大させることを目的に、共同研究グループ(JSG)を設置して議論を続けた結果、2012年8月、両国の交渉が最終合意に達した。2013年にはインドの外務大臣がチリを訪問し、特恵関税協定(ICPTA)延長を交渉し合意、調印のプロセスに進む。両国は現在、PTAの下で厳格な「原産地規則」を導入することを求めている。

5. シンガポール(インド-シンガポールCECA)
2005年8月1日発効。対象分野は、モノの貿易、サービス貿易、投資保護協力、二重課税防止、その他保険・教育・メディア・観光分野での協力。インド側はHSコード8桁レベルで506品目の関税を協定発効時に即時撤廃、2,202品目の関税についても2009年6月に段階的撤廃が完了。2,407品目の関税も2009年6月までに50%引き下げられた。なお、シンガポールはすべてのインドからの輸入品の関税を撤廃している。加えて、両国は2007年12月、ネガティブリストに含まれていた機械類や化学品など539品目の関税を、2008年1月15日から2015年12月1日までの期間で段階的に撤廃、もしくは引き下げることに合意。 両国は2010年12月から同CECAの2回目の見直し協議を継続しており、交渉の妥結は近いものと見られている。

6. ネパール(インド-ネパール貿易協定)
2009年貿易協定を締結、発効。双方からの一次産品輸入に対しては関税が免除されている。さらに、インドはネパールからの輸入品に対して30%の付加価値基準と関税番号4桁変更を条件に関税を免除。インド政府は、4%の特別追加関税についても条件付きで免除を決定。同協定は、インドがネパールの産業振興を支援することが目的。なお、両国は協定発効時に、協定の有効期間を7年間と設定し、その後は7年単位で自動更新することに合意。現在インドは、サービス貿易や投資を含めたCEPAを提案している。最近、ネパールはインドと多くの分野(ヘルスケア、教育、文化遺産、住宅、道路インフラ、芸能、輸送施設など)で投資やサービス貿易に係る覚書を締結している。

7. 韓国(インド-韓国CEPA)
2004年10月に包括的経済連携協定(CEPA)の可能性を研究する共同研究グループ(JSG)設立に合意。2006年1月に提出された同JSG報告書に基づき、2006年3月より両国政府によるタスクフォース会合を開始。12回にわたる政府間交渉を終え、2009年2月に仮署名、2009年8月に調印、2010年1月に発効に至った。本協定で、韓国は93%、インドは75%の品目の関税を即時・段階的に撤廃する。2015年上半期に両国の政府は、製造業についてもCEPAの対象となるよう更なる交渉を開始した。

8. ブータン(インド-ブータン貿易協定)
2006年7月に貿易協定に署名、発効。発効後、10年間は有効とされる。通知書(No. 38/96-cus., dated 23rd July 1996 as amended by notification No. 70/2006-cus., dated 4th July 2006 and no. 41/2012-Cus., dated 14th June 2012)により、一定の条件を満たせばブータン製造・生産の特定の物をインドに輸入する際、または、インド製造・生産の特定の物をブータンへ輸出する際には関税が免除される。両国の政府は、貿易に関して全面的な相互援助と協力を行うことで合意した。この協定によりブータンが他国(第三国)と貿易(輸入・輸出)をする際に、その輸出入品目がインドを経由する場合、インドにおいて免税通過対象(Duty free transit)になる。

9. バングラデシュ(インド-バングラデシュ貿易協定)
2006年4月1日に署名、発効。両国間での貿易にあたり、互いの水路・道路・鉄道を利用することができるようになった。同協定は、2012年3月31日に失効することになっていたが、向こう5年間の更新がなされている。両国は、貿易投資の促進のために協定見直しの議論を続けている。

10. マレーシア(インド-マレーシアCECA)
2011年2月に署名。2011年7月に発効した。関税撤廃・引き下げスケジュールを見ると、ノーマルトラック1(NT1)が2013年9月30日までに撤廃、ノーマルトラック2(NT2)は2016年6月30日までに撤廃、センシティブトラック(ST)は2016年6月30日までに5%へ引き下げ、とされており、いずれもASEAN・インドFTAに比べ、早いスケジュールが適用される。

11. 日本(インド-日本CEPA)
2011年2月署名、同年8月1日に発効した。両国の貿易額のうち約94%に相当する品目の関税が10年以内に撤廃されることになった。関税以外では、さらなる貿易の自由化や投資環境の改善、日本側での後発医薬品の承認審査の迅速化なども盛り込まれている。


<交渉中>
1. 中国(インド-中国貿易協定)
2003年に二国間協定を見据えた共同研究グループ(JSG)を立ち上げ、同JSGの報告を踏まえ、合同タスクフォースを設置。2007年10月の第6回同タスクフォースにて、貿易・投資含む経済連携可能性調査レポートが作成された。インド国内では、安価な中国製品が流入することへの警戒感や反発が産業界に強いのは事実だが、両国政府は、ワーキンググループを設置して貿易経済関係の深化を模索していくことで合意している。

2. オーストラリア(インド-オーストラリアFTA)
2006年3月に、貿易・経済連携枠組み協定を締結。エネルギー、鉱業、インフラ開発、情報通信、観光・娯楽、繊維、農産品などの分野での協力関係構築に合意。 共同研究グループ(JSG)を立ち上げてFTAの発効に向けて議論がされてきた。JSGによって両国政府関係者が出席した会合が2008年4月から2009年9月の間に4回開催され、可能性調査が行われた。JSGは包括的経済連携協定(CECA)へのステップアップを提案し、CECA締結に向けた両国政府間での交渉が続く。近い将来、交渉を妥結し、協定が2016年上半期までに発効となる見通しも出ている。

3. ロシア(インド-ロシアCECA)
2006年2月に両国間で包括的経済連携協定(CECA)の締結可能性を検討する共同研究グループ(JSG)を設立。同JSGでは、物品の貿易、サービス貿易、投資、経済協力などの影響や効果などを研究し、2007年7月に両国政府に報告書を提出。2013年2月に合同タスクフォースの第7回会合がニューデリーで開催された。2014年12月にはFTAを締結するため両国間の交渉を開始することで合意した。

4. イスラエル(インド-イスラエルFTA)
2004年12月に両国間の貿易協定締結に向けた交渉が開始され、共同研究グループ(JSG)を立ち上げて議論が続けられている。2010年5月には第1回目の交渉がニューデリーで開催された。2013年11月には第8回目の交渉がイスラエルで開催された。

5. ペルー(インド-ペルーFTA)
両国間でのFTAの締結が提案されており、二国間の政治、司法、人材育成、経済等の協力関係を強化するため共同委員会の立ち上げが合意され、両国間覚書にも調印した。交渉開始に向けた準備が進んでいる、FTAは2016年下半期までに具体化する可能性がある。

6. ニュージーランド(インド-ニュージーランドCEPA/FTA)
2007年4月、両国の商工大臣が出席する会合にて、CEPA/FTA締結の可能性を探るための共同研究グループ(JSG)の立ち上げが決定された。2013年7月に第9回会合がウェリントンで開催され、その後2013年12月9、10日にニューデリーで会合が行われるなど、JSG内でFTAの締結に向けた議論が進んでいる。

7. インドネシア(インド-インドネシアCECA)
2005年11月に、両国間でのCEPA締結に向けた共同研究グループ(JSG)の立ち上げについての覚書(MOU)が締結された。2011年1月25日にはインドネシアの大統領がニューデリーを訪問し、交渉が開始された。続いて、2011年10月にインドネシアで会合が開催され、CEPA締結に向けた公式交渉を開始した。さらに両国は、貿易投資フォーラムの設置ならびに貿易障壁の撤廃に向けたワーキンググループの設置にも合意した。

8.カナダ(インド-カナダCEPA)
2009年11月、両国間でのCEPA締結の可能性調査に向けた共同研究グループ(JSG)を立ち上げることで合意。2010年6月、第6回目の会合が開催され、両国間での貿易の拡大、投資の促進、技術移転の活発化等について積極的な議論が行われた。2010年9月には研究報告書にて、CEPAの利点が強く提言された。2013年6月には第8回目の会合がオタワで、2015年3月には第9回目の会合がインドで開催された。2016年3月までにCEPAが締結される可能性があったが、両国間でいくつかの点で意見の違いがあるため、締結は保留状態である。

9. パキスタン(インド-パキスタン貿易協定)
インドとパキスタンとの間には貿易協定は存在しない。両国間では貿易協定締結に向けた議論が2011年4月に開始された。インドは現在、パキスタンに最恵国待遇(MFN)を与えているが、パキスタンはインドに対するMFNを与えていない。しかし、2011年10月、パキスタンは両国の貿易促進のため、インドに対するMFN供与を閣議決定した。MFN供与に向けたプロセスとして、これまで採用されていた1,938品目のポジティブリスト方式(インドからパキスタン向けに輸出が可能な品目を規定)を改め、1,209品目のネガティブリスト方式(インドからパキスタン向けに輸出が不可能な品目を規定)に移行した。同ネガティブリストには、インドが輸出に関心を持つ繊維製品、自動車部品、化学製品や医薬品などが含まれている。インドからの輸出が禁止されている具体的な品目リストは、パキスタン政府のウェブサイトにて参照可能 (http://www.commerce.gov.pk/)。同ネガティブリストは、2012年内に撤廃される予定であったが、パキスタン政府のMFN供与決定の遅れに伴い、継続して適用されている。

10. セルビア-モンテネグロ貿易・経済協力協定(TECA)
2006年2月に両国の間でTECAに調印。二国間におけるIT、医薬、自動車部品の貿易促進を目的とする。また、両国間の新たな貿易領域を模索するための合同経済委員会の設置も目指されている。



II.多国間協定
<締結済み>
1. ASEAN(インド-ASEAN・FTA)
2003年10月にバリで包括的経済協力枠組み協定に調印。FTAによる関税の自由化・引き下げに関するスケジュールに基づき、関税について段階的に2013年末と2016年末の2つの時点で自由化・引き下げが実施される。物品の貿易については、2008年8月に、インド側489品目のネガティブリストを含む内容で合意し、2009年8月のインド-ASEAN経済相会合で調印。2010年1月に発効した。2011年にフィリピン、カンボジアが批准を済ませ、10カ国すべての国と発効。
一方、インドとASEANは、2012年12月20日、サービスと投資分野のFTAの締結に合意。2014年9月にサービスと投資分野のFTAが最終的に締結され、2015年9月15日に発効した。これにより、ASEANに日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インドを巻き込んだ新たな包括的経済連携協定RCEP(Regional Comprehensive Economic Partnership)の締結へ向けた議論にも弾みがつくことが期待される。

2. メルコスール(インド-メルコスールPTA)
2004年1月特恵関税枠組み協定を締結。詳細ルールを定めた本協定を2005年3月に締結、2009年6月1日に発効。インド側450品目、メルコスール側452品目の関税を10~100%の範囲内で引き下げる。インド側引き下げ品目には肉類・肉製品、有機・無機化学品、染料・塗料、皮革類・皮革製品、ウール、綿糸、ガラス・ガラス製品、鉄鋼製品、機械類、電気機械・部品、光学機器、写真・映画用機器等が含まれる。協定を再検討するための議論が続いている。

3. SAFTA(南アジア自由貿易地域)
2006年1月にSARRC諸国内で発効。域内先進国(インド、パキスタン、スリランカ)は、2006年7月1日から2007年末までに20%以下まで関税を引き下げ、その後2012年末までの5年間で0~5%まで引き下げた(スリランカについては更に1年延長し6年間で実施)。域内後発開発途上国(バングラデシュ、ネパール、ブータン、モルディブ)は、2006年7月1日から2007年末までに、30%以下まで引き下げ、2016年末までの8年間で0~5%にまで引き下げる予定。関税譲許品目の拡大についても議論が行われている。

4. BIMSTEC(ベンガル湾多分野技術経済協力イニシアティブ)
2004年2月、BIMSTEC加盟国でFTA締結に向けた枠組み協定に合意。BIMSTECはベンガル湾を囲む国々(バングラデシュ、ブータン、インド、ミャンマー、ネパール、スリランカ、タイ)で構成され、ASEANとSAARCを橋渡しする存在として位置付けられている。BIMSTECは、インドの「ルックイースト戦略」においても重要な位置づけであると考えられている。既に19回にわたり、関税譲許、税関の協力関係の構築、サービスや投資の促進について交渉が行われている。2014年3月には、第3回BIMSTECサミットがミャンマーで開催された。BIMSTECの加盟国の次回会合は、2016年4月にネパールで開催される予定。

5. アジア太平洋貿易協定APTA(バンコク協定)
同協定は1975年に締結された。現在は、バングラデシュ、インド、中国、韓国、スリランカの5カ国間に適用。原産地基準のもと、協定国からの特定品目に対して、特恵関税が適用される。2006年8月に協定が改訂され、関税引き下げの対象品目が拡大された。さらに、非関税障壁の撤廃や原産地規則の改定などの交渉が行われている。2014年7月にアジア太平洋貿易協定(APTA)の常任委員会の第44回会合がバンコクで開催された。


<交渉中>
1. 湾岸協力会議:GCC(インド-GCC経済関係強化のための枠組み協定)FTA
2004年8月に経済関係強化のための枠組み協定を締結。同枠組み協定によりインドとGCCは、貿易を自由化・拡大すること、また、両者間のFTAの可能性に関する話し合いの開始を検討することになった。2006年と2008年に2回の交渉が行われた。インドとGCCの間での早期のFTA締結が期待されている。

2. SACU(インド-南部アフリカ関税同盟PTAに向けた枠組み協定)FTA
2004年9月に特恵貿易締結に向けた枠組みが共同作業グループにて合意。2010年10月に第5回、2013年3月には第6回会合が開催され、引き続き交渉が継続されている。

3. EU(インド-EU・CECA)
2006年10月に包括的な貿易および投資協定の交渉に向けた第7回サミットがヘルシンキで開催された。さらに、2007年6月より政府間交渉が開始。サービス貿易、ヒトの移動、知的財産、防衛など幅広い分野での連携交渉が進んでいる。2012年2月には第12回インド-EUサミットがニューデリーで開催された。これまで、15回の会合がブリュッセルとニューデリーで交互に開催されている。直近は2013年5月に開催。近く、交渉は再開される予定。

4. EFTA(インド-EU加盟国以外)
EU非加盟国(スイス、リヒテンシュタイン、アイスランド、ノルウェー)の国々との二国間貿易や投資の促進のために、共同研究グループ(JSG)が2006年12月に発足。第13回目の会合は2013年11月にニューデリーで開催された。現在は知的財産権の取り扱いが争点になっている。近く、交渉は再開される予定。

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