知的財産ニュース マイクロソフト、中国進出20年経つ、海賊版摘発は効果僅か

2013年3月27日
出所: 中国新聞網

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1992年に中国進出を始めた米マイクロソフト社は未だに海賊版の氾濫に悩まされている。同社でOEMビジネス·ソリューション部門担当副社長を務めるニック·サイホジアス(Nick Psyhogeos)氏が26日、取材を受けて、今年に海賊版対策を一層強化し、広州や深センの海賊版Windowsをプリインストールしたパソコン販売業者14社を起訴する方針だと明らかにした。

IT専門調査会社IDCの調査によると、ソフトウエアのプリインストールされたパソコンの内、78%が海賊版ソフトによる危険にさらされるのが現状。特にマイクロソフトが海賊版による最大の被害者の1つである。

2004年に海賊版Windowsの中国市場におけるシェアが90%だった。2006年に82%にまで下がったものの、マイクロソフトCEOを務めるスティーブ·バルマー氏が2011年に指摘したように、中国人口の2%にも及ばないマレーシア市場の売上高よりも下回るなど、同社の中国市場展開に大きな影響を与えている。

海賊版の流入経路について、Web サイトや P2P ネットワークからダウンロードされたものが43%で、露店などで販売された光ディスクの数もかなり大きいとIDCが分析している。海賊版の氾濫に直面したマイクロソフトは1999年から亜都科技、華為科技、北大方正など多数の中国有名企業を調査し訴訟を起こしたり、2000年に北京、上海、広州、成都に重点を置き独自の海賊版監視機構を設立したりするなど、海賊版の取締に取り組んできたが、何れも効果僅かだったという。

同社は近年、低価格の海賊版に慣れている中国ユーザーを獲得するために、製品の販売価格を下げるなどの策略も実施している。

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