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ミニレポート:南アフリカ自動車産業投資ミッション派遣に向けて 成長を続ける南アフリカ自動車関連産業の可能性に迫る

堅調な成長が見込まれるサハラ以南アフリカのゲートウェイとしても注目を集める南アフリカ。豊富な天然資源に並び、自動車産業は国の中核産業と位置づけられ、世界の主要自動車メーカーも集積する。サプライヤーの商機を含め、その将来性をどう見るか。ジェトロ海外調査部中東アフリカ課の高崎早和香に聞いた。

国内経済の成長に加え、サハラ以南アフリカのゲートウェイとしての魅力も

高崎早和香(たかざき さわか) ジェトロ海外調査部中東アフリカ課でアフリカを担当。2007年から2012年までヨハネスブルグに駐在。

—南アフリカが新興市場として注目されています。近年の成長の様子やその要因は、どのようなものだったのでしょうか。

高崎: アフリカ54カ国中、南アフリカは最大の経済規模を誇ります。2000年に入ってからは、資源ブームに伴って高成長を記録し、2004年から2007年まで、毎年約5%の成長を遂げました。1人当たり名目GDPは、2002年の2,445ドルから、2012年には7,525ドルとなり、10年間で約3倍に拡大しました。

経済発展の基盤となっているのが、世界埋蔵量の8割を占めるプラチナのほか、金、ダイヤモンド、クロムなど豊富な資源です。自動車産業や金融業、卸・小売業も発展しています。インフラ基盤も発達しており、水準の高い法律や税制など、アフリカでは抜群の投資環境を兼ね備えています。

2011年にはBRICSの一員となり、ブラジル、ロシア、インド、中国に並んで、将来の成長が期待される新興5カ国への仲間入りを果たしました。

—その一方で、ここに来て他の新興国と同様に、景気減速が鮮明になっているようです。

高崎: ここ数年は、欧州債務危機や中国の景気減速の影響で、資源関係の輸出が減少し、南アフリカの経済もやや低調になっています。しかし、政府の手堅い財政運営により、底堅い安定した経済基盤は確立されています。

さらに近年は、成長著しいサハラ以南アフリカ諸国への進出拠点としての魅力を増しています。政府は、「アフリカへのゲートウェイ機能強化に向けた改革」を推進し、企業のアフリカ展開に対して、金融規制の緩和などを打ち出しています。

南アフリカ企業は、90年代からサハラ以南アフリカに積極的に進出しており、幅広い物流・販売網を持っています。このため、国内の景気が減速気味でも、南アフリカ企業はまったく悲観していません。現地の新聞や雑誌では、アフリカへの広域ビジネス展開によって高収益をあげる企業の様子が連日報じられています。南アフリカ経済は、当面、周辺国の高成長に支えられた安定的な発展を続けるとみられます。

世界の主要自動車メーカーが集積

—周辺国の市場拡大も睨み、自動車産業の集積が進んでいます。

高崎: 南アフリカでは、世界の主要自動車メーカー7社(注)が現地生産しています。日系ではトヨタ自動車と日産自動車が現地に工場を構え、地元の雇用創出や人材育成に大きく貢献しています。部品メーカーでは、ブリヂストン、デンソー、キャタラー、トヨタ紡織など、20社近くが進出しています。現地サプライヤーへの技術指導や生産設備投資への支援などが継続して行われており、地場企業も育ってきています。

この背景には、政府が進める自動車産業政策があります。政府は1995年に「自動車産業開発プログラム(MIDP)」を導入し、積極的な投資誘致を図っています。2013年からはMIDPに代わって、「自動車生産開発プログラム(APDP)」が導入され、現地での生産に対する優遇措置が拡充されました。2020年までに、生産台数を120万台にまで拡大することを目指しています。

(注)トヨタ自動車、日産自動車、フォルクスワーゲン、ダイムラー、BMW、ゼネラルモーターズ、フォード・モーターの7社。

—世界の主要自動車関連企業が、先を競って進出しているわけですね。そんな中、課題はないのでしょうか。

高崎: 進出している企業からは、労働争議が一番の課題として挙げられています。南アフリカでは91年にアパルトヘイト法が全廃されるまで、主要な労働力である黒人に対して賃金が抑制されていました。このため所得格差は未だに根深い問題になっています。労働者は賃上げを求めて、数週間にわたるストライキを繰り広げることもあります。

こうした状況に対して、各社は業界団体や企業間のネットワークを利用して情報を交換し合うほか、中長期的な計画に基づいて在庫調整を行うなどして対処しています。またそれぞれの企業は、経営トップやマネジメント層に現地人材を積極的に登用するほか、技術職の育成プログラムを導入するなど、従業員の動機付けや親密な関係づくりに努めています。

部品メーカーにも商機。ミッションで可能性探求を

ヨハネスブルクのビジネス街。高級車も目立つ。

—周辺国市場も含めて、自動車関連産業のビジネスチャンスは大きい。

高崎: 南アフリカの新車市場は、まもなく過去最高となる72万台を突破するとみられています。また、アフリカ諸国で富裕層や中間層が台頭していることから、アフリカ市場向けの自動車輸出の拠点として、将来ますます重要性を帯びていくと思われます。自動車メーカーは相次いで設備投資を拡大させています。工場の生産ライン拡張や、アフリカ最大級の補給部品供給センターの開設などがみられます。

これに伴い、サプライヤーのビジネス機会も拡大しています。現地調達比率を向上すればさらなる優遇措置が受けられることから、各メーカーはサプライヤーの進出に期待しています。また、地場サプライヤーは品質基準を満たすために技術や生産管理面でのノウハウを求めているケースもあり、こうした企業との提携のチャンスも広がっています。

—2014年3月にジェトロ主催で実施される「南アフリカ自動車産業投資ミッション」では、投資環境や市場性、オペレーションの実態を様々な角度から多面的に探ります。

高崎: 今回のミッションでは、普段なかなか見ることのできない生産工場を多数視察するほか、政策決定機関との面談も組まれています。南アフリカの自動車業界を網羅的、かつ効率的に回れるめったにない機会だと思います。それから、南アフリカの商習慣では、メールや電話では物事が進まないこともあり、対面でのコミュニケーションが重視されます。この点からも、現地を訪れるということは大きな意味を持ちます。

このミッションへの参加は、南アフリカへの進出の可能性を探る第一歩として、とても有意義なものになるのではないでしょうか。ぜひこの機会を利用して、新たなネットワークの構築にも役立てていただければと思います。


2014年3月2日(日曜)~7日(金曜)の6日間で催行予定の 「南アフリカ自動車産業投資ミッション」 は現在参加者を募集しています。周辺国を含め期待が膨らむ南アフリカの自動車産業の全貌を明らかにするこのミッションに奮ってご参加ください。

ミッションの募集は締め切りました。多数のご応募ありがとうございました。


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