為替管理制度

最終更新日:2024年03月03日

管轄官庁/中央銀行

財務予算国家計画省(為替管理政策)、中央銀行(外為規制の管理)

為替相場管理

2017年2月、円滑な外貨供給を目的に、投資家・輸出業者外為窓口(I & E Window)が新設され、同年4月、需給に応じて変動する為替レート(NAFEX)が導入された。この時期は、外貨準備高も安定的に推移し、円滑な外貨調達が可能になった。
しかし、2020年、新型コロナウイルス蔓延を機に原油価格が暴落すると、外貨準備高も減少、通貨ナイラの為替レートも急落した。ナイジェリア中央銀行(CBN)は特定品目の輸入決済のために、ナイラから外貨に両替することを禁じている。
2023年6月には、ナイジェリア中央銀行(CBN)は複数の外国為替(FX)市場を投資家・輸出業者外為窓口(I & E Window)への統合を発表した。これに伴い、銀行を通じて外国為替にアクセスする個人に適用されるレートは単一となった。

特定品目の輸入について、外為市場での外貨調達の禁止を撤廃

ナイジェリア中央銀行(Central Bank of Nigeria:CBN)は、特定43品目の輸入について、外国為替市場での外貨調達を禁止していたが、2023年10月に同規制を撤廃した。また、ナイジェリアに居住する企業および個人によるナイジェリア国内で提供する商品およびサービスに対する支払いは、ナイラでのみ認められる。ただし、政府機関およびガスや石油関連等の法律により外貨での取引が認められる事業者には適用されない。

中央銀行(CBN):特定品目に対する外貨調達禁止の通達(Inclusion of Some Imported Goods and Services on the List of Items not Valid for Foreign Exchange in the Nigerian Foreign Exchange Markets

新型コロナウイルス蔓延に端を発した原油価格暴落により、外貨準備高急減、通貨安

2017年2月に、ナイジェリア中央銀行(CBN)がドル供給を拡大して以降、ナイラの為替レートは安定していたが、2020年、新型コロナウイルス蔓延に端を発した原油価格暴落により外貨準備高が減少、外為市場でナイラを買い支えるドル売り介入ができなくなり、また、国際通貨基金(IMF)や世界銀行が複数ある為替レートの統一を勧告したこともあり、ナイラの公定為替レートが下落を始めた。2021年5月、CBN公定レートにNAFEX(Nigerian Autonomous Foreign Exchange)レートの採用を始めた。2021年7月、公認両替商(Bureau du Change:BDC)への外貨販売停止を発表した。

貿易取引

輸入業者は、代金取立手形(B/C)または信用状(L/C)のいずれでも輸入代金の決済可能。

貿易外取引

外国為替取得については、1995年度から規制緩和措置が取られている。輸出入の際に、自国の保険会社に受け持たせる自国保険主義である。

資本取引

外資系企業による配当や税引後利益、ローン返済、会社転売益、会社清算益は、財務予算国家計画省の事前承認なしに、認可金融機関を通じて自由に送金できる。

関連法

中央銀行発行「金融・貿易・為替政策」、外国為替法、国家経済情報委員会法など。

中央銀行発行「金融・貿易・為替政策」(毎年見直し)
外国為替法(Foreign Exchange (Monitoring and Miscellaneous Provisions) Act)2004年

国家経済情報委員会(設立等)法(National Economic Intelligence Committee (Establishment, etc.) Act)2004年
CBN外国為替マニュアル 2018年改訂

その他

特になし。