外資に関する奨励
最終更新日:2024年09月05日
奨励業種
投資制度、投資認可制度において、優遇措置の対象となる分野が定められている(次項「各種優遇措置」を参照)。
各種優遇措置
新投資法(2018年8月1日付法律No.2018-646)において、各種税金の減免などの優遇措置が定められている。税の優遇措置は、奨励分野および奨励地域における新規投資、拡張投資について、次の2種類の制度が適用される。
法定分野の新規投資は、投資申告制度が適用される(ただし、建設・土木分野、商業分野、金融分野、自由業は対象外)。
法定分野における投資額が2億CFAフラン以上の大企業(売上高10億CFAフラン以上)、5,000万CFAフラン以上の中小企業(売上高10億CFAフラン未満、従業員数200人未満)、50億CFAフラン以上の大型商業施設、20億CFAフラン以上のホテル業、その他経済効果の大きい新規および既存事業の拡張投資は、投資認可制度が適用される(ただし、建設・土木分野、商業分野、金融分野、自由業は対象外)。
投資申告制度
- 許可手続
投資プロジェクトに関する申請書をコートジボワール投資促進センター(CEPICI)に提出することにより、48時間以内に認可される。 - 優遇措置期間
法定分野(カテゴリー)とその立地場所(ゾーン)により、次の6種類に分かれる。- カテゴリー1
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農業、農産品加工、保健衛生、ホテル業における投資で、かつAゾーンへの投資額が50億CFAフラン以上、B・Cゾーンへの投資額が20億CFAフラン以上の場合。
- Aゾーン(アビジャンおよびその周辺地域):5年
- Bゾーン(県庁所在地、ブノア、グランバッサム):10年
- Cゾーン(A、Bゾーン以外):15年
- カテゴリー2
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カテゴリー1以外の分野
- Aゾーン(アビジャンおよびその周辺地域):5年
- Bゾーン(県庁所在地、ブノア、グランバッサム):8年
- Cゾーン(A、Bゾーン以外):15年
- 優遇措置
- カテゴリー1
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- Aゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税が50%減免される。
- Bゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税が5年間免除され、期間終了5年前には50%の減免率となる。
- Cゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税が10年間免除され、期間終了5年前には75%の減免率となる。
- カテゴリー2
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- Aゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税、付加価値税の25%税額控除。
- Bゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税、付加価値税の35%税額控除。
- Cゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税、付加価値税の50%税額控除。
投資認可制度
- 認可手続
CEPICIに投資申請書を提出後、専門投資委員会の助言に基づき、政府が21日以内に認可を行う。 - 優遇措置期間
法定分野、立地場所により、6種類に分かれる。- カテゴリー1
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- Aゾーン(アビジャンおよびその周辺地域):5年
- Bゾーン(県庁所在地、ブノア、グランバッサム):10年
- Cゾーン(A、Bゾーン以外):15年
- カテゴリー2
-
- Aゾーン(アビジャンおよびその周辺地域):5年
- Bゾーン(県庁所在地、ブノア、グランバッサム):8年
- Cゾーン(A、Bゾーン以外):15年
- 優遇措置
- カテゴリー1
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- Aゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資税が50%(中小企業は75%)減免される。初期投資に必要な設備、資材、予備部品の関税およびこれら財とサービス、施工にかかる付加価値税が免除される。
- Bゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税が5年間免除され、期間終了5年前には50%(中小企業は75%)の減免率となる。初期投資に必要な設備、資材、予備部品の関税およびこれら財とサービス、施工にかかる付加価値税が免除される。
- Cゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税が10年間(中小企業は15年間)免除され、期間終了5年前には75%の減免率となる。初期投資に必要な設備、資材、予備部品の関税およびこれら財とサービス、施工にかかる付加価値税が免除される。
- カテゴリー2
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- Aゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税、付加価値税の25%(中小企業は37.5%)税額控除。初期投資に必要な設備、資材、予備部品の関税およびこれら財とサービス、施工にかかる付加価値税が免除される。
- Bゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税、付加価値税の35%(中小企業は52.5%)税額控除。初期投資に必要な設備、資材、予備部品の関税およびこれら財とサービス、施工にかかる付加価値税が免除される。
- Cゾーン:商工業利益税(BIC)、営業・事業免許税、雇用主負担個人所得税、固定資産税、付加価値税の50%(中小企業は75%)税額控除。初期投資に必要な設備、資材、予備部品の関税およびこれら財とサービス、施工にかかる付加価値税が免除される。
- その他優遇措置
コートジボワール人の管理職比率が80%以上、現地企業の下請け比率が25%以上、現地資本の出資比率が34%以上の外資系企業に対し、税額控除額の2%上乗せが認められる。
その他
- 二国間投資奨励・保護協定締結国
ドイツ、イタリア、オランダ、スウェーデン、スイス、英国、米国、中国、カタール、ベルギー、カナダ、フランス、チュニジア、モロッコ、ポルトガル、トルコ、モーリシャス、シンガポール、日本(財務省:日本とコートジボワール政府間の投資保護・促進協定(270KB))、アラブ首長国連邦。- 鉱物資源および石油・ガス資源の探査・開発に特化した投資を行う際には、その手続きや規定、優遇措置等を定めた鉱業法および石油法が、別途適用される。優遇措置としては、法人税や設備機器などの輸入にかかる関税が免除されるなど、各種の税減免がある。
なお、2018年2月から鉱業法で定められていた法人税免除の優遇措置が撤廃された。ただし、現時点で採掘権が認可されている企業に対しては今後も対象期間中に、税の減免措置が継続される。また2018年に採掘権が認可される企業に対しては、過渡的措置として2年間に限り税の減免措置(1年目75%、2年目50%)が適用される(2018年2月14日付法令第2018-144号)。 - 情報通信技術・バイオテクノロジーフリーゾーンでは、優遇措置として各種の税が減免される。対象分野は、情報技術、電気通信、オーディオビジュアル、バイオテクノロジー、能力強化(キャパシティ・ビルディング)、金融(投資、生産、輸出、研究などの活動支援)、高付加価値サービス等。
- 水産物加工保税制度では、加工品の90%以上を輸出する企業に対し、優遇措置として各種の税が減免されるほか、水道・電気・電話・ガソリン・燃料等に特別料金が適用される。
- 2024年1月にスタートアップ法が施行。コートジボワールにおけるテック系スタートアップの発展のための法的、制度的枠組みを提供し、規制面の支援、税制・財政上の優遇措置、資金調達、トレーニングなどに関する規定を定めている。本法律は「スタートアップ・ラベル取得済み企業」を対象としており、資本の51%以上をコートジボワール人が保有していることが条件となる(2023年11月23日付テック系スタートアップ促進に関する法律第2023‐901号/Loi N° 2023-901 du 23 novembre 2023 portant promotion des startups numériques)
- 鉱物資源および石油・ガス資源の探査・開発に特化した投資を行う際には、その手続きや規定、優遇措置等を定めた鉱業法および石油法が、別途適用される。優遇措置としては、法人税や設備機器などの輸入にかかる関税が免除されるなど、各種の税減免がある。
- 特別措置
政府が奨励する次のような優先分野に投資する企業に対し、優遇措置として各種の税が減免される。
- 中小企業(売上高10億CFAフラン未満、従業員数200人未満)全般
- 農業(食糧生産、食品加工)
- 輸送
- ICT
- 保健衛生
- 太陽光エネルギー
- 大規模商業センター(100億CFAフラン以上の投資)
- 製薬
- 1万戸以上の社会住宅建設
- 基礎・応用・実験的研究
- 住宅用建設資機材製造
- 再生可能エネルギー
出所:CEPICI、財務・予算省
その他
保税区内と保税区外における貨物の搬出入は、輸出入とみなされる。また西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)原産地規則では、保税制度下の加工品への原産地付与は認められていない(税関総局通達No.1367)。
出所:CEPICI、財務・予算省
(データ確認日:2024年8月12日)