コートジボワールの貿易と投資(世界貿易投資動向シリーズ)

要旨・ポイント

  • 2022年の実質GDP成長率は6.7%増。堅調な内需にけん引され大幅な伸び。
  • 貿易は、輸出入額ともに価格の高騰により過去最大を記録するも、輸入超過で初の貿易赤字。
  • 投資は、新型コロナウイルス禍の影響で先送りされた案件が積極的に実行。大型案件も増加。
  • 対日貿易は、日本の輸出が減少する一方、輸入が増加。日本企業の動きは、案件・販路開拓、新規パートナー発掘が活発化。

公開日:2023年9月8日

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マクロ経済 
経済活動は新型コロナ規制の全面解除で活発化

経済財政省によると2022年の実質GDP成長率は6.7%となった。設備投資や民間消費支出が景気を押し上げ、内需が堅調に推移した。政府は、2025年までに上位中所得国入りを目指す「2021~2025年国家開発計画」の下で、抜本的な構造改革、大規模なインフラ投資や公共事業を行い、経済活性化を進める方針だ。

産業別にみると、第一次産業は輸出用作物が前年比6.5%増、食用作物3.5%増、第二次産業はエネルギー20.3%増、建設・公共事業18.2%増、鉱業10.8%増、石油精製10.0%増、農産品加工7.2%増、第三次産業は運輸7.1%増、電気通信6.6%増、小売流通5.2%増と、総じて好調だった。唯一、環境保全策の一環で伐採制限が続く林業が16.4%減と不振であったことが特筆される。

需要項目別では、GDPの7割弱を占める民間最終消費支出が雇用・所得環境の改善で4.3%増、政府最終消費支出も5.7%増となった。民間投資は、政府による積極的なインフラ支出、新型コロナウイルス規制の全面解除を受けた投資マインドの改善を反映し、設備投資や住宅建設のほか、資源、エネルギーを中心に海外からの直接投資も増え13.2%増となった。公共投資は、大型予算で積み増しされたインフラ整備や公共事業の進展で30.7%増加した。

インフレ率は、国際的なエネルギー価格の高騰や、近隣諸国での安全保障リスクの高まりを受け物価上昇圧力が高まったことから、西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)地域の収斂目標値である3%を上回る5.2%となった。

2023年の実質GDP成長率は7.2%の見通しだ。一方、国際経済の減速やインフレに伴う国内経済への下振れリスクなどの不確実性もある。

貿易 
輸出入額はともに過去最大を記録、輸入超過で初の赤字に

2022年の貿易は、輸出が前年比19.9%増の10兆2,080億CFAフラン、輸入が前年比44.2%増の11兆2,185億CFAフランで、ともに過去最大となった(注1)。ドル高ユーロ安が進み、ユーロと固定相場でリンクするCFAフラン建ての輸入が押し上げられ、輸出の増加を大きく上回った。この結果、貿易収支は1兆105億CFAフランの赤字となり、同国で国際基準に準拠する統計制度が整備された1963年以降、初の貿易赤字に転じた。

主要輸出品目をみると、最大品目のカカオ豆は、国際価格の下落と生産減少が響き、数量で8.5%減、輸出額は16.2%減で、輸出総額に占める割合は前年の27.9%から19.5%に縮小した。続く石油製品(構成比13.4%)、金(同11.7%)、原油(同5.1%)はそれぞれ、価格高騰と生産増加が相まって、数量で15.9%増、8.8%増、3.9%増、輸出額は2.2倍、25.4%増、63.4%増となった。生産が好調だった天然ゴム(11.4%)とカカオ調整品(10.7%)はそれぞれ数量で17.5%増、15.0%増となり、価格上昇が輸出額を押し上げ、金額ベースでは35.9%、16.9%増加した。

表1-1 コートジボワールの主要品目別輸出(FOB)[通関ベース](単位:100万CFAフラン、%)(△はマイナス値)
品目 2021年 2022年
金額 金額 構成比 伸び率
一次産品 5,549,736 5,949,922 58.3 7.2
階層レベル2の項目農畜水産物 33,663 45,018 0.4 33.7
階層レベル2の項目輸出用農産物 4,168,298 4,089,572 40.1 △ 1.9
階層レベル3の項目カカオ豆 2,379,508 1,994,875 19.5 △ 16.2
階層レベル3の項目カシューナッツ 520,403 507,812 5.0 △ 2.4
階層レベル3の項目綿 236,387 233,178 2.3 △ 1.4
階層レベル3の項目天然ゴム 853,209 1,159,120 11.4 35.9
階層レベル3の項目その他 178,791 194,587 1.9 8.8
階層レベル2の項目鉱物製品 1,347,775 1,815,332 17.8 34.7
階層レベル3の項目原油 316,406 517,020 5.1 63.4
階層レベル3の項目 949,650 1,190,841 11.7 25.4
階層レベル3の項目その他 81,719 107,471 1.1 31.5
加工品 2,820,211 4,073,040 39.9 44.4
階層レベル2の項目一次加工品 1,548,145 1,870,926 18.3 20.8
階層レベル3の項目カカオ調整品 934,178 1,091,975 10.7 16.9
階層レベル3の項目パーム油 195,916 314,947 3.1 60.8
階層レベル3の項目精油 158,633 183,416 1.8 15.6
階層レベル3の項目その他 259,418 280,588 2.7 8.2
階層レベル2の項目加工食品 110,308 160,362 1.6 45.4
階層レベル2の項目製造品 1,161,759 2,041,752 20.0 75.7
階層レベル3の項目石油製品 637,827 1,372,687 13.4 115.2
階層レベル3の項目その他 523,932 669,065 6.6 27.7
合計(その他含む) 8,513,747 10,208,007 100.0 19.9

〔注〕2022年の数値は暫定値
〔出所〕コートジボワール税関総局

表1-2 コートジボワールの主要品目別輸入(CIF)[通関ベース](単位:100万CFAフラン、%)(△はマイナス値)
品目 2021年 2022年
金額 金額 構成比 伸び率
食料品 1,740,854 2,056,121 18.3 18.1
階層レベル2の項目コメ 405,882 504,929 4.5 24.4
階層レベル2の項目魚介類 413,001 459,126 4.1 11.2
階層レベル2の項目その他 921,971 1,092,066 9.7 18.4
食料品以外の消費財 2,186,624 3,339,599 29.8 52.7
階層レベル2の項目プラスチック製品 366,911 485,322 4.3 32.3
階層レベル2の項目医薬品 281,476 310,429 2.8 10.3
階層レベル2の項目石油製品 571,189 1,510,382 13.5 164.4
階層レベル2の項目乗用自動車 249,424 246,292 2.2 △ 1.3
階層レベル2の項目その他 717,624 787,174 7.0 9.7
中間財 2,232,022 3,386,884 30.2 51.7
階層レベル2の項目原油 766,833 1,500,500 13.4 95.7
階層レベル2の項目鉄鋼・鉄鋼製品 445,388 624,138 5.6 40.1
階層レベル2の項目その他 1,019,801 1,262,246 11.3 23.8
資本財 1,479,062 2,067,008 18.4 39.8
階層レベル2の項目一般機械 583,224 752,067 6.7 28.9
階層レベル2の項目輸送機器(乗用自動車を除く) 355,030 407,275 3.6 14.7
階層レベル2の項目電気機器 308,264 412,361 3.7 33.8
階層レベル2の項目その他 232,544 495,305 4.4 113.0
合計(その他含む) 7,782,282 11,218,500 100.0 44.2

〔注〕2022年の数値は暫定値
〔出所〕コートジボワール税関総局

主要輸出相手国は、前年4位だったマリが8.9%を占めて最大だった。石油製品、パーム油、プラスチック製品などを輸出しており、特に石油製品が伸びて前年比87.4%増加した。次でオランダ(構成比8.7%)が最大品目のカカオ豆・調製品のほか、原油などが大幅に伸びて20.3%増となった。以下、スイス(同8.1%)は99%を占める金が大幅に増えて78.5%増、ブルキナファソ(同5.2%)は石油製品、パーム油などを中心に58.4%増だった。カカオ豆・調製品が約半分を占めるフランス(同4.5%)は原油などが伸びて8.5%増だった。マレーシア(同4.4%)はカカオ豆・調製品、天然ゴムなどを中心に1.8%増、中国(同4.2%)は天然ゴム、原油などを中心に39.3%増となった。唯一、米国(同5.3%)は輸出の45%を占めるカカオ豆の不振で20.8%減少した。

主要輸入品目をみると、石油製品(構成比13.5%)と原油(同13.4%)が最大で、それぞれ需要増により数量で57.9%、19.6%増加するとともに、油価高騰が輸入額を押し上げ、金額ベースでは2.6倍、95.7%増加した。一般機械(同6.7%)は、需要増と価格上昇により数量で11.7%増、輸入額で28.9%増となった。乗用自動車を含む輸送機器(同5.8%)と鉄鋼・鉄鋼製品(同5.6%)はそれぞれ、数量で7.9%減、8.1%減となったが、価格の上昇が輸入額を押し上げ金額ベースでは8.1%、40.1%増加した。

主要輸入相手国は、構成比14.4%の中国が最大で、機械類、電気機器、鉄鋼、輸送機器を中心に輸入額は34.2%増加した。以下、ナイジェリア(構成比12.1%)は97%を占める原油の輸入額が大幅に増えて94.8%増、フランス(6.7%)は、前年品目のトップだった医療用品の輸入額が32.9%減少した一方で、小麦、タバコ、機械機器の金額が伸びて3.1%増、インド(5.2%)はコメ、医療用品を中心に22.4%増、米国(4.7%)は石油製品やプラスチック製品などを中心に39.9%増となった。

表2-1 コートジボワールの主要国・地域別輸出(FOB)
[通関ベース](単位:100万CFAフラン、%)(△はマイナス値)
国・地域 2021年 2022年
金額 金額 構成比 伸び率
マリ 485,168 909,003 8.9 87.4
オランダ 735,992 885,746 8.7 20.3
スイス 460,951 822,755 8.1 78.5
米国 688,222 545,304 5.3 △ 20.8
ブルキナファソ 334,332 529,495 5.2 58.4
フランス 425,901 462,243 4.5 8.5
マレーシア 443,625 451,432 4.4 1.8
中国 308,107 429,315 4.2 39.3
ガーナ 176,503 425,817 4.2 141.3
インド 187,725 420,921 4.1 124.2
合計(その他含む) 8,513,747 10,208,007 100.0 19.9

〔注〕2022年の数値は暫定値
〔出所〕コートジボワール税関総局

表2-2 コートジボワールの主要国・地域別輸入(CIF)
[通関ベース](単位:100万CFAフラン、%)
国・地域 2021年 2022年
金額 金額 構成比 伸び率
中国 1,200,809 1,611,823 14.4 34.2
ナイジェリア 695,377 1,354,920 12.1 94.8
フランス 729,521 751,990 6.7 3.1
インド 476,621 583,155 5.2 22.4
米国 374,085 523,530 4.7 39.9
ベルギー 268,490 510,880 4.6 90.3
バハマ 143,738 367,362 3.3 155.6
トーゴ 4,265 290,328 2.6 6,707.2
ベトナム 163,836 287,315 2.6 75.4
トルコ 223,542 285,108 2.5 27.5
合計(その他含む) 7,782,282 11,218,500 100.0 44.2

〔注〕2022年の数値は暫定値
〔出所〕コートジボワール税関総局

対内・対外直接投資 
投資認可額は大型案件が寄与し過去最大

コートジボワール投資促進センター(CEPICI)の認可ベース統計(投資法対象業種のみ。具体的には鉱物資源・石油・ガス探査と開発、不動産、金融・保険サービス部門を除く。商業、輸送は5億CFAフラン以上の案件のみが対象)によると、投資件数は前年比67件増の267件で、金額は27.4%増の9,455億CFAフランと過去最高となった(注2)。業種別では、道路輸送(構成比24.0%)、食品加工(18.2%)、鉱物資材(9.0%)、飲料(8.9%)、電気通信(7.2%)、ゴム・プラスチック加工(6.3%)、土木エンジニアリング(5.7%)、倉庫・物流(3.5%)、が上位を占めた。国別では、国内資本が投資額の49.3%を占めた。外国資本は、モーリシャス(構成比7.0%)が最大で、続いてマレーシア(同5.3%)、モロッコ(同4.5%)、フランス(同4.4%)、シンガポール(同4.1%)、南アフリカ共和国(同3.3%)の順となり、投資元は37カ国・地域となった。

投資法対象外の投資案件も含めて外国企業の動向をみると、資源開発では、ノルウェー、中国、英国、オーストラリア、バハマ籍企業などによる石油、金、リチウム、ニッケル・コバルトなど鉱業権の取得が相次いだほか、開発関連事業でイタリア、米国が大型案件を受注した。エネルギーでは、ビオベア・エナジー(フランス)が中国能源建設集団とバイオマス発電プロジェクトのフルターンキー契約を締結した。アメア・パワー(ドバイ)は、 太陽光発電プロジェクトのコンセッション契約(一括事業請負後譲渡方式)を締結した。ビーボックス(英国) は、PEGアフリカの買収を通じて、コートジボワール、セネガルなどへ進出する(2022年9月21日付ビジネス短信参照)。食品では、カレドール・グループ(レバノン)がコートジボワールの大手飲料会社ソリブラ[カステル・グループ(フランス)の子会社] のミネラルウォーター事業を買収した。オラム・フード・イングリディエンツ (シンガポール)は、カシューナッツ加工・包装工場を建設したほか、デケル・アグリ・ビジョン(英国)は、カシューナッツ加工へ進出を計画している。その他製造業では、クデイス(オランダ)が 飼料工場を建設した。ロヤックス・メディカル・ソリューション(チェコ)は抗生物質、抗ガン剤、抗マラリア剤、ワクチンなど医薬品製造を計画している。そのほか、カタールのソブリン・ウェルス・ファンドとフランスのアコールが出資するカサダ・キャピタル・マネジメントがホテル複合施設の建設計画を発表した。物流事業を手掛ける投資会社アライズ(注3)は、サンペドロ港との間でコンセッション契約を結ぶ多目的産業ターミナルを建設し、本格共用を開始した。ヌーラン・ワイヤレス(カナダ)は、MTN(南アフリカ共和国)と農村地域でのワイヤレスネットワークサービスで提携する。ラキシオ・グループ(米国)は、コートジボワール初となるティア3規格(注4)のキャリアニュートラルな(注5)データセンターを構築する。

西アフリカ地域においてインフラ整備などの優位性が高いコートジボワールへは、経済統合の進展や、EUや英国との経済連携協定の活用を見据えて地域拠点を構える企業が増えている。一方、世界的なコモディティー価格の高騰、2022年末から相次ぐ人件費や電力価格の引き上げが企業収益を圧迫しており、原材料の調達に悩む企業も多い。

対日関係 
日本の輸出が大幅減少、輸入は増加

日本の財務省貿易統計によると、2022年の対コートジボワール貿易は、日本の輸出が6,182万4,000ドル、輸入が1,562万9,000ドルとなり、それぞれ前年比33.9%減、22.0%増となった。貿易収支は、日本の輸出の大幅減により、黒字幅が前年比42.8%減の4,619万5,000ドルに縮小した。

コートジボワールからの輸入総額の28.6%を占めるカカオ豆は、数量で0.6%増加したが、国際価格低迷の影響により輸入額は11.8%減の446万9,000ドルとなった。同じく33.8%を占めるカカオ加工品は、数量で2.4%増加し、輸入額は4.3%増の528万9,000ドルとなった。魚介類は、32.6%増の106万9,000ドルとなり、6.8%を占めた。これら3品目で約7割を占める。

日本からの輸出は、8割を占める工業製品のうち主力のバス・トラックが908万7,000ドル(前年比3.3%減)、乗用車が783万1,000ドル(同13.1%減)と減少した。また、前年大幅に伸びた合成繊維が967万8,000ドル(前年比25.0%減)、建設用・鉱山用機械が605万1,000ドル(同38.2%減)、ニシンやサバなど魚介類(冷凍魚)が133万5,000ドル(同90.5%減)、織物用糸・繊維製品が124万6,000ドル(同22.7%減)、金属製品が123万5,000ドル(同91.5%減)と、それぞれ大幅に減少した。一方、有機化合物が251万4,000ドル(同43.7%増)、医薬品が170万7,000ドル(同18.8%増)、プラスチックが105万3,000ドル(9.3倍)などと化学製品が全般に好調だったほか、新品タイヤなどゴム製品が628万4,000ドル(同13.3%増)、電気機器が464万5,000ドル(5.4倍)、科学光学機器が210万6,000ドル(8.7倍)とそれぞれ急増した。

表3-1 日本の対コートジボワール主要品目別輸出(FOB)
[通関ベース](単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2021年 2022年
金額 金額 構成比 伸び率
輸送用機器 19,595 17,543 28.4 △ 10.5
階層レベル2の項目自動車 18,737 17,226 27.9 △ 8.1
階層レベル3の項目乗用車 9,012 7,831 12.7 △ 13.1
階層レベル3の項目バス・トラック 9,398 9,087 14.7 △ 3.3
原料品 13,977 10,923 17.7 △ 21.9
階層レベル2の項目合成繊維(長繊維のトウ) 12,898 9,678 15.7 △ 25.0
階層レベル2の項目スラグサンド 933 1,088 1.8 16.6
原料別製品 24,250 9,412 15.2 △ 61.2
階層レベル2の項目ゴム製品 5,545 6,284 10.2 13.3
階層レベル2の項目鉄鋼 893 435 0.7 △ 51.3
階層レベル2の項目金属製品 14,518 1,235 2.0 △ 91.5
階層レベル2の項目織物用糸・繊維製品 1,612 1,246 2.0 △ 22.7
一般機械 14,159 8,675 14.0 △ 38.7
階層レベル2の項目原動機 1,115 649 1.0 △ 41.8
階層レベル2の項目荷役機械 1,586 711 1.2 △ 55.2
階層レベル2の項目建設用・鉱山用機械 9,788 6,051 9.8 △ 38.2
階層レベル2の項目ポンプ・遠心分離機 608 399 0.6 △ 34.4
化学製品 4,500 5,520 8.9 22.7
階層レベル2の項目医薬品 1,437 1,707 2.8 18.8
階層レベル2の項目有機化合物 1,749 2,514 4.1 43.7
階層レベル2の項目プラスチック 113 1,053 1.7 831.9
食料品 14,246 1,335 2.2 △ 90.6
階層レベル2の項目魚介類 14,087 1,335 2.2 △ 90.5
電気機器 863 4,645 7.5 438.2
その他 1,969 3,771 6.1 91.5
階層レベル2の項目科学光学機器 241 2,106 3.4 773.9
合計(その他含む) 93,558 61,824 100.0 △ 33.9

〔出所〕 財務省貿易統計

表3-2 日本の対コートジボワール主要品目別輸入(CIF)
[通関ベース](単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2021年 2022年
金額 金額 構成比 伸び率
食料品 10,980 10,828 69.3 △ 1.4
階層レベル2の項目カカオ豆 5,067 4,469 28.6 △ 11.8
階層レベル2の項目カカオ加工品 5,071 5,289 33.8 4.3
階層レベル2の項目魚介類 806 1,069 6.8 32.6
原料品 1,815 2,319 14.8 27.8
合計(その他含む) 12,812 15,629 100.0 22.0

〔出所〕 財務省貿易統計

コートジボワールには、商社4社、機械機器2社、電気機器1社、海運1社、食料・農産物2社、化学品1社、建設3社など計17社の日本企業が拠点を設置しているほか、日本人が現地で起業した企業数社が活動している。進出企業以外でも、エネルギー、電気通信、農水産・食品加工での案件開拓や、原料品、食料品、農業・建設資機材、輸送・医療・機械・電気機器などの販路開拓、既存の代理店との関係強化や新規パートナーの発掘などの動きが活発化している。2021年3月に二国間投資協定が発効したことを受け、企業活動の活性化が期待される。

注1:コートジボワールでは1963年に国際基準に準拠する統計制度が整備された。2022年の同国の輸出入額はそれ以降の統計で最大を記録し、貿易収支は初めて赤字となった。

注2:2022年の投資件数は、1959年の投資法施行以来の最高水準となった。

注3:ナイジェリアのラゴスを拠点に置く国際金融機関AFC(AFRICA FINANCE CORPORATION)が75.92 %、アラブ首長国連邦のアブダビを拠点とする投資会社ATIF(AFRICA TRANSFORMATION AND INDUSTRIALIZATION FUND)が24.08%出資する投資会社。

注4:「ティア」はアメリカの民間団体により定められた、データセンターの安全性を確認するための品質基準。4段階あり数字が上がるにつれ、災害時に想定されている事態や稼働信頼性などの要求が高くなる。

注5:「キャリアニュートラル」とは、データセンターの施設内のラック(サーバーやルーターなどのIT機器を収容する専用の棚)に引き込める回線の種類やプロバイダーなどに制限がないこと。

基礎的経済指標

人口
3,020万人 (2022年)
面積
32万2,462平方キロメートル
1人当たりGDP
2,468米ドル (2022年)
(△はマイナス値)
項目 単位 2020年 2021年 2022年
実質GDP成長率 (%) 1.7 7.4 6.7
消費者物価上昇率 (%) 2.4 4.2 5.2
失業率 (%) n.a. n.a. n.a.
貿易収支 (10億CFAフラン) 1,717 1,693 4,085
経常収支 (10億CFAフラン) △1,136 △1,594 △3,005
外貨準備高(グロス) (10億CFAフラン) 3,140 4,206 3,886
対外債務残高(グロス) (1億米ドル) 187 212 212
為替レート (1米ドルにつき、CFAフラン、期中平均) 575.6 554.5 623.8

注:
貿易収支:国際収支ベース(財のみ)
出所:
人口、面積、実質GDP成長率、 消費者物価上昇率、外貨準備高(グロス)、対外債務残高(グロス):経済財務省
1人当たりGDP、為替レート:IMF
貿易収支、 経常収支:経済財政省/西アフリカ諸国中央銀行(国際収支統計)